
OJTトレーナー研修とは?カリキュラムや学習効果アップのポイントを解説
効果的なOJTを実施するためには、優秀なOJTトレーナーが必要です。しかし、OJTトレーナーを任命しただけでは、期待通りの成果は得られません。研修を実施し、会社全体でトレーナーの育成に取り組むことが大切です。本記事では、OJTトレーナー研修の目的やメリット、効果を最大化させるポイントを解説します。
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目次[非表示]
- 1.OJTトレーナー研修とは?
- 2.OJTトレーナー向け研修のカリキュラムをご紹介
- 2.1.OJTトレーナーの役割
- 2.2.OJT計画
- 2.3.関係構築スキル
- 2.4.ティーチング・コーチング
- 2.5.フィードバック・カウンセリング
- 2.6.経験学習を回す育成
- 2.7.育成風土の醸成
- 3.OJTトレーナー研修を実施するメリット
- 3.1.OJTトレーナーの不安を解消できる
- 3.2.育成対象社員の成長スピードが加速する
- 3.3.育成対象社員の定着率の向上が期待できる
- 4.OJTトレーナー研修を実施するデメリット
- 5.OJTトレーナー研修で身につくスキル
- 5.1.成長段階に合わせた指導スキル
- 5.2.特性に合わせたコミュニケーションスキル
- 5.3.効果的なフィードバックスキル
- 6.OJTトレーナー研修の効果を最大化させるポイント
- 6.1.会社全体でOJTトレーナーの育成に取り組む
- 6.2.トレーナー同士の交流の場をつくる
- 6.3.トレーナーの業務負担を減らす
- 6.4.eラーニングを導入する
- 7.OJTトレーナー研修にeラーニングが向いている理由
- 8.OJTトレーナー研修の効果を最大化させるにはetudesがおすすめ
- 9.まとめ
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OJTトレーナー研修とは?
OJTトレーナー研修とは、育成担当者が効果的な指導方法を学ぶ研修のことです。OJTトレーナーは、育成対象社員の潜在能力を最大限に引き出し、自立した人材へと育て上げることが責務ですが、この研修ではそのためのスキルを身につけることをめざします。
OJTトレーナーの目的は、育成対象社員に対して業務に必要な知識やスキルを指導し、早期に戦力化させることです。しかし、トレーナー自身が優れた実務能力を持っていても、すぐにOJTトレーナーとして活躍できるわけではありません。
例えば、トレーナーが育成対象社員の理解度を適切に把握できなかったり、わかりやすく説明できなかったりすると、OJTの効果は半減してしまうでしょう。
こうした問題を解決するには、OJT開始前に研修を実施し、効果的な指導スキルをOJTトレーナーが体系的に学ぶ必要があります。
OJTトレーナーの役割については、下記の記事で詳しく解説しています。
『OJTトレーナーの役割とは?必要なスキルと育成のポイント』
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OJTトレーナー向け研修のカリキュラムをご紹介
OJTトレーナー向け研修の具体的なカリキュラムを、eラーニングシステム「etudes」の教材「OJTトレーナー育成セット」からご紹介します。
- OJTトレーナーの役割
- OJT計画
- 関係構築スキル
- ティーチング・コーチング
- フィードバック・カウンセリング
- 経験学習を回す育成
- 育成風土の醸成
それぞれ、詳しくみていきましょう。
OJTトレーナーの役割
この教材では、OJTトレーナーとしての心構えや役割、業務の全体像を学ぶことができます。初めてOJTトレーナーを担当する社員を対象に、新人育成におけるトレーナーの責任や期待される行動について理解を深めます。
OJT計画
OJT計画の立案から実行までのプロセスを学ぶ教材です。 SMARTゴールや「Must、Will、Can」のキーワードを用いた明確なゴール設定、計画の道筋の描き方、実行時のポイントを、動画と演習を通じて習得します。
OJT計画_etudes
関係構築スキル
新人との信頼関係を築くためのスキルを、
- 信頼されるための「基本スキル」
- 相手の意図を正しく受け取る「受信スキル」
- 自分の意図を正しく伝える「発信スキル」
に分けて学びます。 演習を通じて、実践的なコミュニケーション能力を養います。
ティーチング・コーチング
「OJTトレーナー向けティーチング」は、ティーチングの準備、やり方の提示、実践させてできるようにするスキルを学ぶ教材です。 ステップごとの演習により、実践的な指導力を身につけます。
「OJTトレーナー向けコーチング」では、OJTトレーナーとして新人の成長を支援するためのコーチングスキルを体系的に学べます。基本的な考え方に加えて、傾聴・質問・見立てといった具体的なスキル、そしてGROWモデルを活用したプロセスを段階的に習得できます。
フィードバック・カウンセリング
「OJTトレーナー向けフィードバック」では、フィードバックの基本原則、ポジティブフィードバック(褒め方)、ネガティブフィードバック(叱り方)を学びます。 演習を通じて、効果的なフィードバックの方法を習得します。
OJTトレーナー向けフィードバック_etudes
「OJTトレーナー向けカウンセリング」では、OJTトレーナーが新人の悩みや不安に寄り添い、成長を支援するためのカウンセリングスキルを体系的に学びます。各セクションでは、動画による解説とテキストでの知識確認に加え、基礎編と実践編の演習を通じて、実際のカウンセリング場面を想定したスキルの習得を目指します。
経験学習を回す育成
新人が経験から学び、成長するための環境づくりのポイントを学ぶ教材です。 精神的成長の支援、経験から学ぶ力の育成、経験学習サイクルの回し方について、動画と演習を通じて理解を深めます。
育成風土の醸成
新人が育つ組織風土づくりのポイントを学ぶ教材です。 新人と周囲の良好な関係性の構築、育成方針の共有、関係者の巻き込み方について、演習を通じて実践的に学びます。
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OJTトレーナー研修を実施するメリット
OJTトレーナー研修を実施する前に、メリットとデメリットを把握しておくことが重要です。
まずはメリットからみていきましょう。OJTトレーナー研修を実施するメリットは、下記の3つです。
- OJTトレーナーの不安を解消できる
- 育成対象社員の成長スピードが加速する
- 育成対象社員の定着率の向上が期待できる
OJTトレーナーの不安を解消できる
OJTトレーナー研修を実施することで、効果的なOJTの進め方や具体的な指導方法を学ぶことができ、OJTに対する不安の解消へとつながるでしょう。
OJTトレーナー研修では、育成対象社員の成長段階に合わせた指導方法やタイプ別のコミュニケーション方法などを習得できます。
こうした指導スキルを事前に学ぶことで、「うまく指導できるだろうか」「育成対象社員の成長を促せるだろうか」といった不安を解消でき、自信を持ってOJTに取り組めます。
育成対象社員の成長スピードが加速する
OJTトレーナー研修を通して、OJTトレーナーは部下の成長段階や特性に合わせた指導ができるようになります。例えば、はじめは手取り足取り丁寧に指導し、ある程度できるようになればフォローの回数を減らしていくなどが考えられます。
このように、成長度合いを適切に見極め、タイミングよく指導方法を切り替えていくことで部下の学習効率が高まり、成長スピードが加速するでしょう.
育成対象社員の定着率の向上が期待できる
OJTトレーナー研修を受講した社員による充実したOJTを受けられれば、育成対象社員は日々の業務で自身の成長を実感できるようになります。その結果、高いモチベーションを持って業務に取り組むようになり、自社での成長のイメージが得られやすいため、キャリアビジョンが描きやすくなります。
逆に、トレーナー社員の業務が忙しく、指導がなおざりになってしまうと、育成対象社員は「この会社で成長することは難しいのではないか」と感じてしまいます。貴重な人材が離職し、定着率が下がる結果につながるでしょう。
OJTの質を高めることで「この会社で成長できる」「上司は自分の成長を親身になってサポートしてくれる」と感じることができれば、会社に対する愛着や信頼が生まれ、定着率の向上が期待できます。
OJTトレーナー研修を実施するデメリット
OJTトレーナー研修を集合型で実施する場合、業務時間を割かなければならず、通常業務に支障が出るというデメリットがあります。受講者のスケジュール調整が難しく、参加率にばらつきが出やすい点も課題です。また、一斉に研修を進めてしまうと、受講者ごとの理解度に差があっても柔軟に対応しにくい傾向があります。
こうしたデメリットは、eラーニングを活用することで大幅に軽減できます。時間や場所にとらわれず、個々のペースに合わせた学習が実現できるため、OJTトレーナー研修の効率化と効果向上に繋がります。
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OJTトレーナー研修で身につくスキル
OJTトレーナー研修で身につくスキルについて、具体的にご紹介します。OJTトレーナー研修を行うことによって社員に身に付くスキルは、下記の3つです。
- 成長段階に合わせた指導スキル
- 特性に合わせたコミュニケーションスキル
- 効果的なフィードバックスキル
OJTトレーナー研修のカリキュラムを選定する際は、これらのスキルがバランスよく身に付く教材を選ぶのがおすすめです。それぞれのスキルについて、詳しくみていきましょう。
成長段階に合わせた指導スキル
OJTトレーナー研修では、育成対象社員の成長段階に合わせた指導スキルを身につけます。
具体的には、下記4つの段階に分けて適切な指導方法を学びます。
育成対象社員の状態 |
指導方法 |
意欲は高いが、 スキルや知識が不足 |
|
意欲が下がり、 自信を失っている |
|
意欲とスキルの バランスが取れている |
|
自立して 高い成果を出せる |
|
育成対象社員の成長段階を把握し、適切な指導を行えば、成長スピードを加速させられるでしょう。
特性に合わせたコミュニケーションスキル
OJTトレーナー研修では、育成対象社員一人ひとりの性格や特性に合わせたコミュニケーションスキルを身につけます。
育成対象社員のタイプに合わせてコミュニケーションを取ることで、モチベーションを高め、持てる能力を最大限に引き出すことが可能です。
具体的には、下記のようにタイプ別のコミュニケーション方法を学びます。
タイプ |
コミュニケーション方法 |
積極的タイプ |
|
慎重タイプ |
|
完璧主義タイプ |
|
タイプに合わせたコミュニケーションスキルが身につけば、一人ひとりの強みを活かした指導が可能になります。
効果的なフィードバックスキル
OJTトレーナー研修では、成長の促進に効果的なフィードバックスキルを身につけます。
適切なフィードバックを継続的に行うことで、育成対象社員は自身の強みと弱みを認識し、目標達成に向けて行動を改善していけるでしょう。
効果的なフィードバックを行うためには、下記の4つのポイントを押さえることが重要です。
- 抽象的な表現ではなく、部下の行動や事実に基づいて具体的に行う
- 何かを成し遂げた瞬間や、フィードバックを受け入れやすいタイミングを見計らう
- ネガティブな表現を避け、部下の成長につながる前向きな言葉を選ぶ
- 一方的にフィードバックを伝えるのではなく、部下の考えや感想を引き出す
上記4つを意識してフィードバックを行えば、育成対象社員の能力を最大限に引き出せるでしょう。
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OJTトレーナー研修の効果を最大化させるポイント
OJTトレーナー研修の効果を最大化させるポイントは、下記の4つです。
- 会社全体でOJTトレーナーの育成に取り組む
- トレーナー同士の交流の場をつくる
- トレーナーの業務負担を減らす
- eラーニングを導入する
会社全体でOJTトレーナーの育成に取り組む
OJTトレーナー研修の効果を最大化するには、会社全体でトレーナーの育成に取り組むことが大切です。
OJTトレーナーは単なる業務指導係ではなく、教育担当者としての専門的なスキルを持っていることが必要です。会社がこの点を正しく理解し、トレーナーに対して適切な研修やフィードバックを行わなければいけません。
具体的には、OJTトレーナー研修や教育施策を通じて、教え方や伝え方といった指導スキル、指導者としての意識やマインドを習得できる環境を整える必要があります。また、実際のOJT指導が始まってからも、定期的に育成対象社員の成長度合いや成長速度を評価したり、周囲からトレーナーへの適切なフィードバックを行ったりすることも大切です。
このようなPDCAサイクルを回すことで、誰もが優秀なOJTトレーナーへと成長できます。
トレーナー同士の交流の場をつくる
OJTトレーナー研修の効果を最大化するためには、同じ会社のトレーナー同士が定期的に交流し、相談できる場を設けることが重要です。
研修後、OJTを進めていくなかで、「育成対象社員の理解度が低く、なかなか業務を覚えてもらえない」「育成対象社員のモチベーションが上がらず、指導方法に悩んでいる」といった問題に直面するかもしれません。
こうした問題を1人で抱え込んでしまうと、指導の質が低下してしまう恐れがあります。
トレーナー同士が定期的に情報や意見を交換することで、悩みや課題を解決し、スキル向上につなげられます。
トレーナーの業務負担を減らす
OJTトレーナーの研修の効果を最大化するためには、関係部署全体でフォロー体制を整えることが大切です。
OJTトレーナーは、通常業務に加えて育成対象社員への指導を行うため、業務負担が増加してしまいがちです。業務負担が増加すると、指導の質が低下したり、トレーナー自身のモチベーションが下がったりする恐れがあります。
こうした問題を防ぐためには、関係部署全体でトレーナーの業務負担を減らす工夫が必要です。例えば、同部署の社員が業務の一部を代わりに受け持ったり、サポート部門が事務処理を代行したりなどが考えられます。業務負担が軽減されれば、余裕を持ってOJTに取り組めるでしょう。
eラーニングを導入する
OJTトレーナー研修は、トレーナーに必要なスキルを体系的に学べる有効な手段です。しかし、単発の研修で終わってしまうと、学んだスキルが定着しない可能性があります。この問題を解決するためには、eラーニングの導入がおすすめです。
eラーニングは、インターネット環境があれば、時間や場所の制約を受けずに学習できるため、トレーナーは必要なタイミングで柔軟に学習できます。
OJTトレーナー研修をeラーニングで実施すべき理由については、次項でより詳しく解説します。
OJTトレーナー研修にeラーニングが向いている理由
OJTトレーナーとして現場で育成を担う人材は、日々の業務も多忙です。そのため、決まった時間に集合研修へ参加することが難しい場合があります。eラーニングであれば、業務の合間を使って自分のペースで学習が可能となり、トレーナー候補者の負担を軽減できます。
また、OJTの途中で「伝え方がうまくいかない」「トレーニーとの関係づくりに悩んでいる」と感じたときにも、必要な内容の教材をすぐに見直せるのがeラーニングの大きな利点です。学びを繰り返し定着させることで、実践に直結するスキルを身につけやすくなります。
LMS(学習管理システム)を活用すれば、受講状況の把握や進捗管理も一元化でき、研修の管理者が学習状況を把握しやすくなるのもポイントです。こうした特性から、OJTトレーナー研修にはeラーニングの導入が非常に適しています。
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OJTトレーナー研修の効果を最大化させるにはetudesがおすすめ
引用元:etudes公式サイト
OJTトレーナー研修の効果を最大化させるには、etudesがおすすめです。
etudesは、20年にわたり企業研修を専門に提供しているアルー株式会社が、長年培ってきた知見をもとに開発したeラーニングシステムです。
冒頭で紹介した「OJTトレーナー育成セット」 もアルー株式会社が設計したeラーニング教材です。教材だけの導入、またはeラーニングシステム「etudes」と合わせての導入どちらも可能です。
etudesには学習管理システムとしての標準機能が豊富に搭載されているため、OJTトレーナー候補の研修の進み具合を自動で蓄積してくれます。進捗確認を手動で行う必要がないため、研修管理業務の効率化が可能です。
「OJTトレーナー向け研修をeラーニングで実施して効率化したい」「OJTトレーナー向けの研修を行いたいが、管理できるリソースが不足している」とお考えの企業様は、ぜひetudesの導入をご検討ください。
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まとめ
本記事では、OJTトレーナー研修の目的やメリット、効果を最大化させるポイントを解説しました。
OJTトレーナー研修とは、育成担当者が効果的な指導方法を学ぶ研修です。研修を実施することで、トレーナーの不安解消や育成対象社員の成長促進などが期待できます。社内で優秀なOJTトレーナーを育成するためには、トレーナー同士の交流機会の創出やeラーニングの導入などが有効です。本記事を参考にして、優秀なOJTトレーナーを育成していきましょう。