
eラーニングを社員研修に利用するメリットとは?費用比較や選び方もご紹介
最近では、「eラーニング」という言葉をよく聞くようになりました。
教育機関におけるオンライン学習ツールとしても利用されていますが、特に活用シーンとして多いのは「企業の研修」です。
実際にeラーニングを用いた研修とはどのような研修方法なのでしょうか。
この記事では、研修にeラーニングを導入することによって得られるメリットや、具体的な導入のステップについて詳しく解説します。
自社の研修にeラーニングの導入を考えている企業の方々はぜひ参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.eラーニングとは
- 2.社内研修向けeラーニング導入のメリット
- 2.1.完全リモートで研修が可能
- 2.2.企業研修を効率よく実施できる
- 2.3.ノウハウを共有しやすい
- 2.4.研修効果を担保できる
- 2.5.社員のスキルアップにつながる
- 3.社員研修向けeラーニング導入のデメリット
- 3.1.実技の学習は対面での研修に劣る
- 3.2.モチベーションを維持しづらい
- 3.3.教材作成に手間がかかる
- 4.eラーニングと集合研修の費用の比較
- 5.社員研修向けeラーニングの選び方
- 5.1.eラーニング教材の充実度で選ぶ
- 5.2.自社教材の活用がしやすいかで選ぶ
- 5.3.受講管理機能の有無で選ぶ
- 5.4.コストに無駄がないかで選ぶ
- 5.5.操作のしやすさで選ぶ
- 5.6.具体的な導入実績があるかで選ぶ
- 5.7.運用までの期間で選ぶ
- 6.社員研修向けeラーニングを導入する手順
- 7.eラーニングならetudesにお任せください
- 7.1.ニーズの多い研修のセットプランを用意
- 7.2.必要な分だけ自由に選べる教材
- 7.3.自社での研修教材作成もサポート
- 8.まとめ
eラーニングとは
eラーニングとはパソコンやタブレット、スマートフォンなどを使ってインターネット上で学ぶ学習形態のことを指します。eラーニングの「e」は、electronicの略で、電子で行う学習のことです。
コンピューターを利用した学習は、古くは1950年代から着目されはじめ、1990年代にパーソナルコンピューターが一般化したことにより普及しました。2000年代には、日本政府が「e-Japan構想」を打ち出し、「eラーニング」という言葉が広まっていきます。教材の配布方法も、CD-ROMからWebを利用したものへと変化していきました。
そして2010年代にPCのみならずスマートフォンやタブレットを利用したeラーニングも一般化し、現在に至ります。
社内研修向けeラーニング導入のメリット
eラーニングを社内研修向けに導入することによって、どのようなメリットがあるのでしょうか。
- 完全リモートで研修が可能
- 企業研修を効率よく実施できる
- ノウハウを共有しやすい
- 研修効果を担保できる
- 社員のスキルアップにつながる
ここからはそれぞれのメリットについて確認していきます。
完全リモートで研修が可能
研修が完全リモートになることで、在宅勤務中の社員でも遅れを取ることなく受講ができます。また、忙しい社員が多く、社員が一堂に会することが難しい企業でも、問題なく利用することができるのです。
集合研修の場合は、会場を用意したりテキスト購入によって、研修のたびに莫大なコストが発生していました。eラーニング研修は完全リモートであり、このようなコスト削減にもつながっていきます。
eラーニングによって、研修は「忙しい時間を割いて受けなくてはいけないもの」から「いつでもどこでも手軽に受けられるもの」に変わります。
企業研修を効率よく実施できる
集合研修では会場を抑えたり、会場ごとに講師を呼んだりするといった手間がかかります。
しかし、eラーニングを利用することで、研修を管理する業務を効率化させることが可能なのです。
集合研修の場合は、一人一人にテキスト教材を準備するなど、お金や手間がかかります。
一方eラーニングでは会場を抑える必要もテキストを準備する必要もありません。利用する教材を電子化させることで配信・受講・評価のサイクルを効率よく回すことができます。
ノウハウを共有しやすい
企業が行う研修内容の中には、自社ノウハウを継承するための研修も行われています。
しかし自社ノウハウは、普遍的な内容の研修とは異なり情報の更新やアップデートが定期的に発生します。
紙ベースの教材では、印刷のし直しや再配布といった大変な手間がかかります。そのため、古い情報のまま仕方なく研修を続けてしまっているというケースもあるでしょう。
しかし、eラーニングなら配信している教材の切り替えや、最新情報への更新を素早く簡単に行うことができます。
これによって、自社ノウハウを共有するための研修がやりやすくなります。
研修効果を担保できる
研修を行うからには、それによって生産性がアップしたり、業務効率が上がるといった効果が求められます。
eラーニングで研修を行うことで、漫然と研修を受けてしまうことが減り、研修による効果を担保しやすくなります。
LMS(学習管理システム)も利用することによって、社員ごとの研修の進捗や履歴を正確に確認できます。このような、オンラインだからこそできる効果測定によって、より結果につながる研修を実施できます。
社員のスキルアップにつながる
集合研修などの研修会より、自宅でいつでもどこでも学べるeラーニング研修は社員の自発的な学習を促し、スキルアップにもつながります。
eラーニングなら、一度配信された教材は何度でも受講が可能です。
より深い知識をつけていきたい場合は、何度もコンテンツを見直し復習することができます。
集合研修とは違い、教材の動画を一時停止したり巻き戻しができるため、わからない部分をそのままにして進んでしまうということはありません。
社員研修向けeラーニング導入のデメリット
ここからは社員研修向けeラーニング導入のデメリットについてご紹介していきます。メリットだけを確認しても失敗につながる可能性もあるので、デメリットについても理解していきましょう。
- 実技の学習は対面での研修に劣る
- モチベーションを維持しづらい
- 教材作成に手間がかかる
では、以下で詳しく見ていきましょう。
実技の学習は対面での研修に劣る
研修の中には、実技による学習が重要となる内容もあります。
例えば、介護のような対人サービスに関する研修や、営業職のノウハウを学ぶ実践演習などです。
このような実技の学習をeラーニングで実施するのは難しく、対面での研修に劣ってしまいます。eラーニングの弱点であり、デメリットとなるでしょう。
モチベーションを維持しづらい
集合研修には、受講者を講座に参加させる強制力があります。一方eラーニングをやる・やらないは受講者自身の学習意欲に左右され、人によってはモチベーションを維持しづらくなるでしょう。
このデメリットは、LMSを利用して「未受講eラーニングのお知らせ」といった受講を催促するメールなどを配信することで、ある程度カバーすることができます。
教材作成に手間がかかる
eラーニング教材を入手するには主に3種類のパターンがあります。コンテンツをeラーニング会社から購入する方法と、教材をオーダー通りに作成してもらう方法、eラーニングコンテンツを自社で独自に開発する方法です。
コンテンツを自社で開発し、教材を作成する場合はそれ相応の時間がかかります。自社のオリジナルの教材を作りたいと考えている場合は、ベンダーを上手く活用しながら作成していくことをおすすめします。
eラーニング教材を購入すべきか、自社開発すべきか詳しく知りたい方は『eラーニングの教材は購入すべき?開発すべき?良い教材のポイントも』をご覧ください。それぞれのメリット・デメリットを紹介しています。
eラーニングと集合研修の費用の比較
さまざまなメリットがある中で、eラーニングによる研修で最も大きなメリットは「コスト」面であると言えます。
しかし、eラーニングで研修を行うことで、どれだけコストが削減できるのか、具体的なイメージはつきにくいでしょう。
そこで、eラーニングと集合研修の料金シミュレーションを表にまとめてみました。
400人という大規模な研修を実施した場合の料金の差がおわかりいただけるでしょう。
eラーニング |
集合研修 |
|
受講人数 |
400人 |
400人 |
スケジュール |
なし |
1泊2日 |
宿泊費用 |
なし |
6,000円×400人=2,400,000円 |
食事費用 |
なし |
4,000円×400人=1,600,000円 |
交通費 |
なし |
1,000円×400人=400,000円 |
会場費 |
なし |
300,000円×10回=3,000,000円 |
教材費 |
1ヶ月1500円×400人=60万円 |
3,000円×400人=1,200,000円 |
合計 |
60万円 |
860万円 |
集合研修はコストがかさむため、何度も実施できないという悩みをお持ちの企業も多いでしょう。
コストを抑えつつ研修の機会をもっと増やしたいという要望があるのなら、ぜひ研修をeラーニングに切り替えましょう。
eラーニングの一般的な料金体系や相場について詳しく知りたい方は『eラーニングの開発費用、利用料金とは?料金システムと相場を解説』をご覧ください。クラウド型とオンプレミス型などの運用形態別の料金相場も紹介しています。
社員研修向けeラーニングの選び方
ここからは、研修に活用するeラーニングを選ぶ際に、重要となるポイントをご紹介していきます。
- eラーニング教材の充実度で選ぶ
- 自社教材の活用がしやすいかで選ぶ
- 受講管理機能の有無で選ぶ
- コストに無駄がないかで選ぶ
- 操作のしやすさで選ぶ
- 具体的な導入実績があるかで選ぶ
- 運用までの期間で選ぶ
一つずつ、解説していきます。
eラーニング教材の充実度で選ぶ
eラーニング教材は一から作成することもできますが、実用までに時間がかかってしまいます。導入後、すぐに研修を始めたい!という場合は、eラーニングベンダーがパッケージで販売しているeラーニング教材を利用しましょう。
このような既存の教材は、自社のニーズとマッチしたものを選ぶことが大切です。そのため、教材がどれぐらい充実しているかに注目してeラーニングシステムを比較するといいでしょう。
自社教材の活用がしやすいかで選ぶ
eラーニング教材を作成する場合、ベースにはこれまで自社で使ってきた教材を利用することとなるでしょう。
このような自社教材を無駄にせず、活用しやすいeラーニングかどうかという点で選ぶこともできます。
パワーポイントによる教材データをeラーニングに組み込めたり、動画データをそのままオンラインで配信できるといった機能があるeラーニングシステムもあります。
ただし、活用できるかどうかは利用するサービスによって異なります。 どうしても使いたい自社教材データがある場合は事前に相談をしておきましょう。
受講管理機能の有無で選ぶ
社員が快適に研修を進めていくにあたって、受講管理機能は欠かすことができません。
受講者ごとのeラーニング研修の結果や理解度などを把握することで、今後の教材のアップデートにもつながっていきます。
つい、管理者側の使い勝手で利用するeラーニングシステムを決めてしまいがちですが、受講者側にとって使いやすいかどうかに重点をおく必要があります。
コストに無駄がないかで選ぶ
eラーニング研修はコスト削減につながるとお話ししましたが、サービスの利用料や開発費といった導入費用・運用にかかる費用は発生します。
自社が求めるeラーニングに対してオーバースペックな機能を搭載してしまい、無駄なコストが発生しないように見極めて選ぶようにしましょう。
コストを削減するためにeラーニングを選んだのにも関わらず、余計なコストなどが発生してしまっては元も子もありません。
サービスの利用を検討する際は、無駄なコストを省くため、費用相場の調査や運用コストの予測を算出しておくことをおすすめします。
操作のしやすさで選ぶ
研修のためのeラーニングを選ぶ際には、操作のしやすさにも注目しましょう。
受講者にとって、「表示がわかりづらい」「直感的に操作ができない」といったわずかなストレスは学習の妨げとなってしまいます。
全社員向けの研修にeラーニングを導入するのなら、PC操作が苦手な方でも感覚的に理解ができる操作性のeラーニングが望ましいでしょう。
具体的な導入実績があるかで選ぶ
良いeラーニングシステムかどうかを見極める基準の一つに、「導入実績」があります。
有名企業への導入実績があれば、eラーニングを提供しているベンダーへの信頼度も高まるでしょう。
webサイトなどで具体的に導入実績を公表しているのなら、より安心です。
導入実績の内容を確認すれば、そのeラーニングシステムがもつ特徴や強みを、さらに理解することができるでしょう。
運用までの期間で選ぶ
研修内容によっては、実施する時期がある程度決まっています。
例えば、新入社員向けの研修であれば毎年4月から5月ごろにかけて行われるでしょう。人事異動の時期に、役職ごとの研修を行うというケースも考えられます。
eラーニングによる研修を行うなら、実施スケジュールから逆算して、開発期間がどれだけかかるかという点をきちんと確認しておきましょう。
一般的にeラーニングは、開発から導入、教材コンテンツの作成などに3ヶ月〜半年ほどかかると言われています。
すぐに導入が必要な企業は、ある程度の期間が必要になることを念頭に置いておきましょう。必要に応じて、開始までの時期について事前に確認しておくと良いでしょう。
社員研修向けeラーニングを導入する手順
ここからは、実際に研修のためのeラーニングを導入する手順をご紹介いたします。
導入に向けて無駄なく準備を進めるため、参考にしてください。
事前準備
事前準備として、社内の状況を整理をしておく必要があります。なぜ研修が必要になるのか、研修をすることでどのような目的を達成していきたいのか。これらについて確認し、社内での認識を合わせておきましょう。
サービス選定
事前準備が完了したら、ベンダーやサービスの選定に移っていきます。事前準備のリサーチ段階で、大まかな業者を見つけられることが望ましいです。
eラーニングシステムを利用したいと思ったベンダーへの問い合わせや資料請求を行い、自社にとってベストなeラーニングシステムを決定します。
契約・環境構築
eラーニングシステムが決まったら、ベンダーと契約を結びます。
この時点で、開発や教材作成などで相談したい内容や不安な点があれば、はっきりと伝えておきましょう。
契約が締結したら、システムを運用するための環境構築を行います。
自社のサーバーにシステムを構築するか、クラウドで仮想環境に構築するかによって開発期間は異なります。
研修のためのeラーニング教材を作成する場合は、開発と同時進行で進めておきましょう。
運用開始
環境構築と教材の入手が完了したら、実際に運用を開始します。
LMSは便利な学習管理システムとはいえ、初めて操作する場合はわからないことも多いでしょう。そんな時は、ベンダーのサポートサービスをうまく活用します。
社員へのeラーニング定着なども支援してくれるベンダーなら、なお安心して任せることができます。
振り返り
ここは忘れられがちですが、一定期間運用した後の振り返りも大切です。eラーニングシステムを利用することで、研修にどのような変化や効果があったのかを評価します。
eラーニングの効果を最大限にするため、現状の問題点や改善点を確認し、今後につなげていきましょう。
eラーニングならetudesにお任せください
eラーニングによる研修の導入を前向きに検討されている方へ、おすすめのeラーニングシステム「etudes(エチュード)」をご紹介いたします。
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etudesならではの強みをご紹介していきます。
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etudesのオリジナル教材作成について詳しくは『オリジナル教材を作成』をご覧ください。
まとめ
今回は、eラーニングで研修を行う方法とそのメリット、導入までの流れなどを詳しく解説いたしました。
メリットだけではなくデメリットもきちんと理解し、自社にとってベストなeラーニングシステムを選ぶようにしましょう。まずは、eラーニングで研修を行うことで何を解決したいのか、現在どのような課題を社内で抱えているのかといった状況を明確にすることが大切です。
eラーニングによる研修の効果を最大限に引き出すための、LMS(学習管理システム)としての機能にも注目しましょう。
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