
ブレンディッドラーニングとは?人材育成を効率化する方法について
企業での研修や学習の場といえば、集合研修が主でしたが、コロナ禍によるオンライン化の推進から、eラーニングを導入する企業も増えてきました。
そこで、注目されているのがeラーニングと集合研修を組み合わせた学習方法である「ブレンディットラーニング」です。
今回は、ブレンディッドラーニングに関する疑問と、人材育成の効率化について解説します。ブレンディッドラーニングの導入や活用方法でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.ブレンディッドラーニングとは?
- 2.ブレンディッドラーニングの主催者側のメリット
- 2.1.研修期間が必要最低限になる
- 2.2.理解度を一元的に確認できる
- 2.3.経費を削減できる
- 3.ブレンディッドラーニングの受講者側のメリット
- 3.1.集合研修に行く手間が省ける
- 3.2.予習が手軽にできるため、定着が早い
- 3.3.研修時の質疑応答が可能
- 4.ブレンディッドラーニングの進め方
- 4.1.プログラムの目標・流れを決定する
- 4.2.eラーニングによる個人学習を行う
- 4.3.集合研修を行う
- 4.4.研修後のサイクルに進める
- 5.ブレンディッドラーニングを行う上でのポイント
- 5.1.集合研修との連動性を持たせる
- 5.2.eラーニングの期限を管理する
- 5.3.意見交換をする機会を設ける
- 5.4.継続して学習できる仕組みづくりをする
- 6.eラーニングなら「etudes」にお任せください
- 7.まとめ
ブレンディッドラーニングとは?
ブレンディッドラーニングとは、複数の学習方法を組み合わせることで、研修効果を最大化するための学習方法です。これまでの集合研修とは違い、eラーニングなどの動画で事前学習を行い、受講者の前提知識を統一させます。そこで得た知識を、集合研修に活かすことで、限られた時間内でも最大限のアウトプットが可能となります。一般的な集合研修よりも議論が活発になりやすく有意義な研修にすることが可能です。
また、通常の集合研修のように、一度だけ研修を行えば終わりではないのが、ブレンディッドラーニングの特徴の1つです。
研修が終了しても、自分や会社にとって不足していることを見つけ、それについてさらに深く学ぶ仕組みを作ることで、受講者の知識をさらにアップデートさせることも期待できます。
ブレンディッドラーニングの流れ・形態
ブレンディッドラーニングの主な流れは、
- 事前学習
- 集合研修
- レポート提出・管理
- 研修結果の分析
となっています。
まず、事前学習では研修受講者がeラーニングなどの動画コンテンツを使用し、事前に研修前の前提知識を学びます。そうすることで、研修で集まり課題解決に向けた取り組みを議論する際に、参加者同士の知識差を少なくすることができます。
次の集合研修では、事前学習を元に課題解決に向けての議論や講義を行います。
そして、講師が事前に受講者からの質問や、確認テストでの結果を把握しておくことで、理解度やどのようなとこに困っているのかを知ることができます。よって、集合研修を行う際には受講者に合わせたレベルの講義が可能となります。
ブレンディッドラーニングの主催者側のメリット
ブレンディッドラーニングは、研修受講者だけではなく、主催者側にも大きなメリットがあります。代表的なものとして、研修期間の短縮、理解度を一元的に確認できる、経費削減などです。従来のスタイルは、入社後に一斉研修を行うためこの3つがデメリットでもありました。
ブレンディッドラーニングを取り入れることで、以下のメリットが得られます。
- 研修期間が必要最低限になる
- 理解度を一元的に確認できる
- 経費を削減できる
では、それぞれ見ていきましょう。
研修期間が必要最低限になる
企業は新入社員に対して、まずは教育を行う必要があります。基本的な社内ルールから、業務の流れ、PCの使い方、営業の仕方など多岐に渡ります。これまでは入社後に新入社員を集めて、教育を行っていくことが一般的なスタイルでしたが、入社してから教育を始めていたのでは、効率的ではありません。また、1つ1つ新入社員を集めて研修で行うため、期間も長くなりがちです。
しかし、ブレンディッドラーニングを取り入れることでこれらも解決することが可能です。
例えば、営業の仕方を事前にeラーニングで基礎を学んでもらい、集合研修では実戦のみ行うなど大幅な時間を短縮することが可能となります。
理解度を一元的に確認できる
ブレンディッドラーニングでは、事前に学習できることが特徴のひとつです。従来の集合研修では、一人ひとりがきちんと理解しているかを確認しながら、研修を進めていく必要がありましたが、人数が多いとそのぶん時間がかかるためとても非効率です。
しかし、ブレンディッドラーニングでは学習を進めつつ、講師が確認やテストを行うことで、現段階で困っていることや受講生の課題を事前に見つけることが可能となります。そうすることで、実際に集合研修を行う際は、全体のレベルに合わせた教育が可能となり、より効果的な研修を行うことができるのです。
経費を削減できる
ブレンディッドラーニングでは、事前に動画で学ぶため印刷をして膨大な資料を一人ひとりに配ることも無くなります。毎回広い会場を借りて研修を行うこともなく、議論や実践を行う時にだけ借りることができれば、これも大きな経費削減となります。
また、遠方にいる新入社員に対しての交通費や、場合によっては宿泊費などの経費も最小限で済むため、経費削減や人事担当者の負担も軽減できるでしょう。
ブレンディッドラーニングの受講者側のメリット
ブレンディッドラーニングは、研修受講者にも大きなメリットがあります。代表的なものとして、研修に行く手間が省けたり、予習が気軽にできたり、研修時にはあらかじめ考えておいた質問などがしやすくなります。他にも、自分のペースで事前学習が行えることや、知っていることを研修で受けずに済むこと、スケジュールの調整がしやすいため参加しやすくなることなど、多くのメリットが存在します。
受講者が得られるメリットは、以下のようなものが挙げられます。
- 集合研修に行く手間が省ける
- 予習が手軽にできるため、定着が早い
- 研修時の質疑応答が可能
では、それぞれ見ていきましょう。
集合研修に行く手間が省ける
ブレンディッドラーニングでは、集合研修の時間を必要最低限にすることができ、受講者にとっては時間調整がしやすく、より簡単に参加することが可能となります。また、会場から遠く離れている方でも、移動する時間を減らすことができます。毎回集合研修に行く手間が省けるため、受講者は他の業務と研修の両立がしやすくなります。
集合研修のみで教育を行う場合では、開催日時が決まっているので業務調整の必要があったり、会場までの移動時間を確保したりと、受講者にとってもかなりの負担があります。ブレンディッドラーニングを取り入れることで、こういった問題は解決できるでしょう。
予習が手軽にできるため、定着が早い
従来の集合研修は一斉に基礎から教えて行くのですが、人数が多いときちんと理解出来ているかいないかに関係なく研修を進めなければなりません。その場で初めて教育を行うので、受講者側からの質問が時間内に出なかったり、困っていることが分からなかったりします。また、基本的に同じ研修は行わないので、十分に理解していないまま終わってしまうこともあります。
ブレンディッドラーニングでは、事前学習が可能なので、自分がどこで躓いているのかや疑問などを考えておくことが出来ます。そうすることで集合研修の際に、より効果的な研修を受けることが可能となります。
研修時の質疑応答が可能
eラーニングを導入することのデメリットとして、社員同士のコミュニケーションが取りづらいという課題がありました。
ですが、ブレンディットラーニングは集合研修を無くす訳ではないため、直接講師に会い、質問することができるのがメリットです。
また、eラーニングで予習することができるので、受講者側のイメージも湧きやすく、より実践的な疑問が出てくることもあるでしょう。
ブレンディッドラーニングを取り入れると、研修時の質疑応答がスムーズとなるため、活発な発言や自分以外の意見を聞ける機会にもなるので、とてもメリットが大きいです。
ブレンディッドラーニングの進め方
では、実際にブレンディッドラーニングの具体的な進め方について説明します。
主な流れは以下の通りです。
- プログラムの目標・流れを決定する
- eラーニングによる個人学習を行う
- 集合研修を行う
- 研修後のサイクルに進める
流れについてステップごとにご紹介いたします。
プログラムの目標・流れを決定する
ブレンディッドラーニングは、複数の学習方法を組み合わせて行うため、まず最初に目標と何をどう学んで行くかを決める必要があります。理由としては、研修内容に一貫して連動性を持たせる必要があるからです。ブレンディッドラーニングは、研修内容に応じて最大効率で学べるよう学習スタイルを変化させているので、必ず全体を通して一貫させる必要があります。
オンライン学習で取り組む内容と集合研修での内容が異なってしまうと、学習効果が低下します。例えば、集合研修で特定のテーマを扱うのであれば、オンライン学習でもそのテーマに沿った内容にしておく必要があります。
eラーニングによる個人学習を行う
目標を決めた後は、集合研修までに各々がeラーニングで学習を行います。受講生によってはそれが既に知っている知識であった場合、他の受講生に合わせて研修を受けるといった無駄も省けます。また、eラーニングであれば、特定の日時に集まる必要もありません。全て自分のタイミングで受講することが可能となるため、他の業務との調整があまり必要では無くなります。
さらに、事前にeラーニングで学習することで、疑問があればしっかり書き出しておき、集合研修で解決していくことも可能となります。ただし、個人で行う必要があるため、しっかりと計画を立てて学習を進める必要があるでしょう。
集合研修を行う
目標を決め、eラーニングで学習をした後は、その学んだことを実際に集合研修で実践し、学びをさらに深めていきます。ここでは、eラーニングでは学習することが難しい内容を中心に研修を行います。
例えば、接客対応があげられます。接客対応は一人での学習が難しく、誰かとコミュニケーションを取る必要があります。そこで、前提知識はeラーニングで学び、実際の接客対応については、集合研修で行うといった形で組み合わせると、2つの学習形態で相互に不足している部分を補うことができ、効率的な学習が可能となります。
研修後のサイクルに進める
ブレンディッドラーニングは、通常の集合研修のように一度行っただけで完結するものではありません。eラーニングで学び、集合研修を行った結果、そこからさらに自分や自社に対して足りないスキルを見つけ、それについて深く学んでいくサイクルを作る、ということが望ましい状態です。
そのため、研修後はどのような学習をしていけば良いのか伝えたり、次のサイクルのためのeラーニングのコンテンツを作成しておくことをおすすめします。
ブレンディッドラーニングを行う上でのポイント
ブレンディッドラーニングを行う上で、気をつけておきたいポイントは、
- 集合研修との連動性を持たせる
- eラーニングの期限を管理する
- 意見交換する機会を設ける
- 継続して学習できる仕組みづくりをする
の4つです。
企業によっては、「受講者同士が息抜きをする機会」として開催するところもあるようですが、それでは学習効果が薄れてしまいます。1つ1つポイントを解説します。
集合研修との連動性を持たせる
先ほども少し触れましたが、ブレンディッドラーニングでは学習内容に連動性を持たせる必要があります。事前学習ではプレゼン方法を学んだとしても、実際の集合研修で学ぶことが接客対応方法では、連動性が失われてしまいます。
このようなことを防ぐためにも、最初の「目標・計画」を立てる時点で、連動性が失われていないかを確認しながら、学習内容を組み立てる必要があります。実践でしか出来ないことを集合研修で、事前にできることはeラーニングと、目的に沿って分けて使うようにしましょう。
eラーニングの期限を管理する
eラーニングで学ぶにあたって、1番気をつけたいポイントは「学習期限」です。いつでも好きな時に、自分のタイミングで学べるのが1番の特徴ですが、逆に「期限」を決めなければいつまでも出来ない可能性があります。
学習期間が定まっていないために、集合研修までに学習が出来ないと、ブレンディッドラーニングの特性を活かすことが出来ません。そのため必ず学習期間を定め、集合研修前にはテストを行うなど、チェックをすると良いでしょう。
意見交換をする機会を設ける
eラーニングで学習をしていると、疑問があっても答えてくれる人がいないため孤独感を味わいやすいと言われています。そのため集合研修では、意見交換をする場を設けると良いでしょう。
こうすることで学んだことがより深くなり、知識として定着しやすくなります。
継続して学習できる仕組みづくりをする
一般的な研修は、一度行うとそれで完結してしまい、例え次の課題が上がったとしても実際になかなか継続して学習することが難しくあります。ブレンディッドラーニングも一度学んだだけで終わらすのではなく、フィードバックを行うことで、継続して学習できる仕組みづくりをすることが大切です。
例えば、集合研修の後もフィードバックをきちんと行い、改善点を見つけ、学習サイクルの仕組みをより効率化するなどがあげられます。このように研修を受けて終わりにせず、次のサイクルへの意識づけが大切です。
eラーニングなら「etudes」にお任せください
ブレンディッドラーニングをうまくスタートさせるには、目標を決めた後、最初のeラーニングの取り組みから始まります。始めのオンライン学習を効率的に進めるためには、人材教育に特化したetudes(エチュード)にお任せください。
ここでは、etudesの特徴についてご紹介いたします。
豊富な機能でブレンディッドラーニングが効率化する
ブレンディッドラーニングは、eラーニングの他、集合研修への申し込みや定員数の管理などは、これまで通り行わなくてはなりません。
etudesは、集合研修の申し込み管理・出欠管理を行うことができます。
集合研修の参加日程の調整はExcelやアンケートなどで管理・調整することはほぼ不可能です。
しかし、etudesの機能を利用することで、日程の選択・申し込み・キャンセル・日程変更も各社員で行うことができますので、管理側の手間がほとんどありません。
数人〜数十万人規模でも管理可能なので、より研修内容を充実させることに時間を使うことが出来ます。
etudesの機能について詳しくは『機能・特長』をご覧ください。
直感的で分かりやすいUI/UX
分かりにくいUI・UXのLMSを利用してしまうと、LMSの使い方の説明や質問対応で管理側の負担が増えてしまいます。
etudesは、ユーザーにとってとても使いやすく開発されています。自分がどのくらい受講したのか、アンケートに答えたかどうかなどが一目で分かりやすく表示されるので、受講側も管理側も扱いやすいのが特徴です。
etudesのUI/UXについて詳しくは『機能・特長』をご覧ください。
ニーズの多い研修をセットプランでご用意
etudesには約20年の豊富な開発実績があり、そのノウハウを活かしこれまで数多くの企業をサポートしています。ニーズの多い研修プランを数多くご用意しており、内容も新入社員向けはもちろんのこと、若手向け、中堅向け、チームリーダー、次期管理者、管理者向け、部長向けなど役割に応じたプランを持っています。
その他、スキルセットもあり社員研修に特化したプランがご用意されています。
etudesの詳しい製品紹介を知りたい方は『製品紹介資料』をダウンロードください。etudesの特徴やデモ画面、費用についてご紹介しています。
弊社が提供するeラーニング教材について詳しく知りたい方は『eラーニング教材』をご覧ください。お客様の課題に沿った教材をテーマ別に取り揃えています。
まとめ
ブレンディッドラーニングについて、特徴や具体例をご紹介してきました。コロナ禍の現代では、オンラインを活用した働き方や学習がより活発になっており、今後その動きはますます加速して行くことが予想されます。
社員研修では、ブレンディッドラーニングを取り入れることで、社員の負担を大きく減らしつつ、学習効果を最大限にしていきましょう。
ブレンディッドラーニングには管理のしやすいLMSを選択することが大切です。ブレンディッドラーニングを推進したい方は、ぜひ一度etudesの導入をご検討ください。