
eラーニング用動画の作成方法を解説!データ容量や配信時の注意点は?
eラーニング用の動画教材を自社で作成するにあたって、どのような作成方法があるのか、注意すべき点は何かといったよくある疑問にまとめて解答します。
また、動画教材をeラーニングで配信する際に重要な容量に関するポイントや、効率よくeラーニングを運用するために欠かせないツールに関しても紹介していきます。
自社オリジナルの動画教材を作成してeラーニングとして配信したいとお考えの企業担当者様は、ぜひ本記事を参考にしてください。
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目次[非表示]
- 1.eラーニングに動画教材が効果的な理由
- 2.eラーニングの動画教材を作成する方法
- 2.1.1.eラーニング教材作成ツールで作る
- 2.2.2.パワーポイントから作る
- 2.3.3.講義を撮影して作る
- 2.4.4.専門業者に発注して作る
- 2.5.5.オンライン会議ツールの録画機能を使う
- 3.動画教材をeラーニングで配信する方法
- 4.動画教材を作成してeラーニング配信するメリット
- 4.1.集合研修よりもコストがかからない
- 4.2.繰り返し視聴して反復学習ができる
- 4.3.LMSによって学習管理ができる
- 5.より効果的な動画教材を作成するポイント
- 5.1.理解度を確認するためのテストを実施する
- 5.2.演習問題を組み込み実践的な内容にする
- 5.3.コンテンツの視聴時間に注意する
- 6.eラーニングで動画教材を配信するなら「etudes」
- 6.1.eラーニング教材内製化支援も
- 7.まとめ
eラーニングに動画教材が効果的な理由
動画教材は、視覚的に学べることから学習効果が高く、習得したスキルを実務で再現しやすいというメリットがあり、eラーニング教材として幅広く活用されています。
動画教材と比較して、テキストだけのPDF資料やスライド資料は作成が容易なためコンテンツ化しやすいというのは事実です。しかし、学んだスキルを実際に使用する場面が想定しにくかったり、読み飛ばしてしまい学習事項が身につきにくいというデメリットは見逃せません。また、テキストだけの場合、学習者がコンテンツの視聴に飽きてしまい、学習モチベーションが下がるというリスクもあるでしょう。
そのため、eラーニングの教材を自社で作成するなら動画教材がおすすめといえます。
eラーニングの動画教材を作成する方法
eラーニングの動画教材を作成する主な方法は、次の5つです。
- eラーニング教材作成ツールで作る
- パワーポイントから作る
- 講義を撮影して作る
- 専門業者に発注して作る
- オンライン会議ツールの録画機能を使う
それぞれの作成方法によって、かかる費用や時間は異なってきます。場合によってはeラーニング教材のクオリティが異なってくることも少なくありません。自社のeラーニングの環境や想定される受講者層、学習させる内容、さらにはeラーニングの予算などを元に最適な作成方法を選定しましょう。
1.eラーニング教材作成ツールで作る
eラーニング教材作成ツールを用いる場合、専用のソフトウェアをダウンロードしたり、専用のサイト上で教材を作成していくことになります。
動画編集技術を持っていなくても簡単に動画教材が作成できることから非常に便利ではありますが、セキュリティ対策を万全に行った上でツールを利用することが大前提です。中には無料で動画教材が作成できるツールも存在していますが、有料でセキュリティが強固なツールを選択することをおすすめします。
また、eラーニング教材作成ツールには、作成できる動画の容量が決まっていたり編集できる範囲が決まっているものもあるので、どのような教材を作るのか事前に明確に決めておくことが必要です。
2.パワーポイントから作る
パワーポイントを活用してeラーニング教材を作成することで、制作コストが低く、比較的容易に教材を完成させることができるというメリットがあります。文字だけではなく図やイラストを挿入してアニメーションをつけたり、動画を組み込んだりすることも可能なので工夫次第で制作の幅を大きく広げることもできるでしょう。
ただし、他の制作手段と比較すると教材としてのクオリティが低くなってしまいがちな点は留意する必要があります。また、テキストだけの単調な教材にならないよう、受講者目線の配慮が求められます。
3.講義を撮影して作る
講義を撮影して動画教材を作成する場合、カメラや収録場所、講師役を準備しなくてはなりませんが、準備さえしてしまえば手軽に教材が作成できます。
パワーポイントなどの別形態の資料と組み合わせて編集すれば、さらに講義をわかりやすく伝えることも可能になるでしょう。
手軽に動画教材が作成できる一方で、コンテンツの尺が長くなる、容量が増えアクセシビリティが低くなるというリスクもあるので、注意が必要です。また、一方的に喋るだけでは受講者が退屈してしまい学習効果が低減してしまうため、台本を作成するといった準備に手間がかかる場合もあります。
4.専門業者に発注して作る
eラーニング教材の専門業者に発注するという方法もあります。ここまで紹介した方法と異なり、初期費用を投じて納期を待つだけでクオリティの高い教育コンテンツが得られるというメリットがあります。
完全内製化ではなく第三者の視点が介入するため、教育コンテンツとしての内容が偏ってしまうという事態も防げます。
ただし、思い通りの教材を作成してもらうためには事前に社内で教材の内容と見せ方を決定しておく必要がある点や、修正・改訂にも費用と時間がかかるというデメリットは理解しておきましょう。
5.オンライン会議ツールの録画機能を使う
ZoomやTeamsなどの画面録画機能を使って動画教材を作成することもできます。
画面共有で映した資料などもそのまま録画できるため、後から動画を編集して資料を挿入する必要がなく、非常に手軽に動画教材が作れます。
マニュアル作成や引き継ぎといった場面で有効な方法です。
動画教材をeラーニングで配信する方法
先ほどご紹介した、いずれかの方法で動画教材を作成したとします。完成した動画教材をeラーニングとして配信するには、LMS(学習管理システム)を導入し、動画をアップロードするという方式が一般的です。
LMSはeラーニングのプラットフォームとして活用できるだけではなく、どの動画教材を誰がどれくらい視聴したのかといった学習状況をデータ管理できるという利点もあります。
しかし、LMSの導入や運用には費用がかかってしまうため、LMSを使わずに動画教材を配信したいと考える場合もあるかもしれません。無料動画配信サイトにアップしたり、社員にメールで送信したりといった配信方法は可能なのでしょうか。
無料動画配信サイトやメール配信は利用できる?
結論として、インターネット上の動画配信サイトや社内メールといった配信方法は、セキュリティの観点からおすすめしません。
自社オリジナルの動画教材には社内の情報や独自のノウハウが含まれており、秘匿性が高いものです。正しく配信を行わなければ、他者からアクセスされてしまったりメールの送信ミスによって外部に漏洩してしまう可能性があります。
動画教材をeラーニングで配信するなら、セキュアなネットワーク環境を担保できるLMSを活用するべきでしょう。
LMS導入時はアップロードできるデータ容量に注意
自社に導入するLMSを比較する際には、学習管理機能の充実度はもちろんのこと、教材としてアップロードできるデータの容量にも注目しましょう。
動画コンテンツは他の形態の教材と比べて、どうしてもデータ容量が大きくなってしまいがちです。LMSによっては、◯◯GBまでといった容量制限や追加料金がかかる可能性があるため、動画教材を多く配信したいと考えている場合は注意が必要です。
データ容量無制限のLMSを選ぶようにしましょう。
動画教材を作成してeラーニング配信するメリット
動画教材を作成してeラーニングとして配信するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- 集合研修よりもコストがかからない
- 繰り返し視聴して反復学習ができる
- LMSによって学習管理ができる
それぞれのメリットについて解説していきます。
集合研修よりもコストがかからない
従来の集合研修では、研修を行う度に会場費や交通費といった費用が発生していました。
eラーニングなら、研修の度に費用が発生しないためコストの削減となります。また、集合研修で発生していた、講師との打ち合わせの時間や会場に移動するための時間、スケジュールを調整する手間といった、時間・人的コストも減らすことができます。
eラーニングなら属人化せず均質な教育が行えるため、コストパフォーマンスにも優れているといえるでしょう。
繰り返し視聴して反復学習ができる
eラーニングは受講者の理解度に合わせて研修を進められるだけではなく、動画教材を繰り返し視聴して復習する「反復学習」も可能になります。
従来の対面研修では、反復学習は難しく受講者ごとの習熟度に差が生まれる原因となっていました。eラーニングで反復学習を行うことで、わからないところをそのままにしない、より効果的な研修が実施できます。
LMSによって学習管理ができる
LMSを通じてeラーニングを配信することにより、オンライン上で一括して学習管理が行えるという点もメリットです。
eラーニングには、いつでもどこでも受講ができるという大きな利点がありますが、受講者一人ひとりがどの教材を学習したのか、どれだけ理解したのかがわかりにくいというデメリットもあります。オンライン研修ならではのこのようなデメリットをカバーするのがLMSです。
LMSを利用すれば受講者の学習履歴を一括で把握でき、個々でeラーニングを受講する社員に対しても正確にフォローをすることができます。
より効果的な動画教材を作成するポイント
より教育効果の高い動画教材を作成するには、適切なプロセスを踏む必要があります。作成にあたって検討すべき主なポイントは、以下の3つです。
- 理解度を確認するためのテストを実施する
- 演習問題を組み込み実践的な内容にする
- コンテンツの視聴時間に注意する
一つずつ、詳しく見ていきましょう。
理解度を確認するためのテストを実施する
どれだけハイクオリティな動画教材を作成しても、受講者がながら見をしていたり、飛ばし飛ばし視聴していたりしていれば、教育効果は薄れてしまいます。また、学習がインプットのみに偏ってしまうと、実践的なスキル・知識は身につきにくいでしょう。
これらの課題を解決するためには、理解度を確認するテストの実施がおすすめです。テストを行う方法はさまざまですが、一般的なのは動画視聴後の小テスト形式です。動画の最後にテストが行われることを事前に周知しておくことで、ながら見を防ぐこともできます。
演習問題を組み込み実践的な内容にする
eラーニングは、集合型研修やリアルタイム研修と比べて、インプットに傾倒してしまいがちです。演習問題を組み込んで実践的な内容にするよう意識して動画教材を作成しましょう。
ビジネスで役立つ思考のプロセスを実践させたり、アウトプットとしてのレポート課題の設定を行うのも効果的です。
また、eラーニングで学んだことを対面研修で実践する「ブレンディッドラーニング」を研修方法として取り入れることもできます。
インプットとアウトプットのバランスを保つことで、より高い学習効果が期待できます。
コンテンツの視聴時間に注意する
内製した動画コンテンツや講義を録画した教材は、視聴時間が長くなることも少なくありません。しかし、コンテンツ一つひとつの視聴時間が長くなり過ぎないよう注意が必要です。長すぎるコンテンツは集中力が続かず、教育効果が失われてしまいます。
具体的には、4〜5分程度の視聴時間が最適とされています。長い講義を録画した動画教材であっても、4〜5分ごとの短いコンテンツに分割して配信するようにしましょう。
短いコンテンツを毎日視聴して学習を継続する「マイクロラーニング」も実践できます。
eラーニングで動画教材を配信するなら「etudes」
「etudes」は、アップできるデータ容量とユーザー数無制限のクラウド型LMSです。
どのようなユーザーでもマニュアルなしで使える直感的なUI/UXと、豊富な学習管理機能から多くの企業に選ばれ導入されています。
クラウド型LMSでは不安視されがちなセキュリティ面においても、Microsoft Azureの高度なセキュリティシステムを採用しているため、安心してご利用いただけます。
etudesは、開発元である人材育成会社「アルー株式会社」によるeラーニング教材も配信できますが、自社で作成したオリジナル動画教材の配信にも対応しています。
eラーニング教材内製化支援も
etudesを開発したアルーでは、企業内でのeラーニング教材の内製化支援を行っています。
研修のプランニングから、運用はもちろん効果測定までをトータルでサポートするので初めてのeラーニング動画作成でも安心です。
etudesは、SCORM1.2の規格に対応しているため、LMSのリプレイスにも対応できます。
まとめ
eラーニング用の動画を作成するには、教材作成ツールやPowerPointを使用したり、講義を録画して編集するという方法があります。
また、eラーニング教材の専門業者に外注するという方法をとることも可能です。いずれの場合であっても、LMSを導入して、正しく効果測定を行ったり、アウトプットの機会を設けたりすることが必須となるのは共通しています。
LMSが対応しているデータ容量や、セキュリティ対策も検討しつつ、eラーニング導入を成功させましょう。
LMSの導入やリプレイス、コンテンツ作成のお悩みはぜひアルー株式会社までご相談ください。