
リスキリングとリカレント教育の違いは?効果的な実施方法も
昨今のDX化やイノベーションの進展により、注目度の上がっている「リスキリング」と「リカレント教育」ですが、その違いをご存知でしょうか。リスキリングやリカレント教育の導入・実践には、両者の違いの理解が欠かせません。定義やその内容の違いを知って、正しく実践していきましょう。
目次[非表示]
- 1.リスキリングとリカレント教育は何が違う?
- 2.リスキリングとリカレント教育の違いを徹底比較!
- 2.1.違い1.学習内容
- 2.2.違い2.学習プラットフォーム
- 2.3.違い3.学習の目的
- 3.リスキリングに多くの企業が取り組む背景
- 4.リスキリングの導入事例
- 5.リスキリングの実施方法
- 5.1.社内でセミナーを行う
- 5.2.eラーニングで行う
- 6.リスキリングにはeラーニングがおすすめ
- 7.eラーニングなら「etudes」
- 7.1.etudesが選ばれる理由
- 7.2.アルーのノウハウが活かされた豊富な教材
- 7.3.オリジナル教材作成支援も実施
- 8.まとめ
リスキリングとリカレント教育は何が違う?
リスキリングとリカレント教育は、「職業において価値を創造するためのスキルの習得」に重点を置くか、「教育→労働→教育」のサイクルを回すことに重点を置くか、という定義に違いがあります。
リスキリングとリカレント教育は、近年のイノベーションやDX化の進行に伴い、脚光を浴びるようになりました。どちらも「学びなおし」といった概念で捉えられる場合が多いですが、違いが明確にされず、混同されることも多々あります。まずはリスキリングとリカレント教育の意味や定義を確認していきましょう。
リスキリングとは
リスキリングとは、「新たな職業に就くため、もしくは現在の職業で求められるスキルの著しい変化に対応するため、必要なスキルを習得すること、させること」です。近年、デジタル化に伴い新たな職業が生み出されたり、既存の職業でも仕事の進め方が大きく変わったりしています。
ビジネスや技術が革新される中で価値を創造し続けるために、リスキリングは必要不可欠と言っても過言ではありません。特に最近では、経済産業省が、DX時代の人材政策の1つとしてリスキリングを挙げているため、リスキリングはDX化に適応し得るスキルの習得に重点が置かれることも多くなっています。
リカレント教育とは
リカレント教育とは、学校教育を離れて就職した後も、必要なタイミングで継続して教育を受け、再び働くという「教育→労働→教育→……」というサイクルを回すことです。しばしば「生涯学習」と言われることもありますが、生涯学習は仕事に無関係な趣味や、生きがいに通じる学習内容も含まれる一方、リカレント教育は、仕事のための知識やスキルの習得に重点を置くという点で異なります。
また、多くの場合、教育を受けるために現職を離れることが前提とされていますが、日本ではこの限りではありません。働きながらビジネススクールに通ったり、オンライン学習を利用したりと、職を離れずに学びなおすスタイルもリカレント教育に含まれています。
リスキリングとリカレント教育の違いを徹底比較!
リスキリングは「職業に必要なスキルを習得すること」に重点を置く一方、リカレント教育は「教育→労働→教育のサイクルを回すこと」を中心としている点で違いがありました。これらは定義の違いですが、リスキリングとリカレント教育を実践する際には、さらに以下の3つの違いがあります。
- 学習内容
- 学習プラットフォーム
- 学習目的
ここからは、リスキリングとリカレント教育を実践する際の3つの違いについて、詳しく見ていきましょう。
違い1.学習内容
リスキリングでは、現職に活かすことができるスキルや、新規の就職先に合わせたスキルの習得がメインとなります。そのため、DX化対応のための学習であったり、その職種に適合した専門的な学習を行ったりすることがほとんどです。
一方で、リカレント教育は、現在の職業にかかわらず、個々人が必要とする、または身に付けたいと考えるスキルの習得を目指すことを主としています。リスキリングよりは個人の自由度が高く、また、転職を見据えたスキルの習得を行うことも少なくありません。
違い2.学習プラットフォーム
リスキリングは、その職業における再教育や能力再開発を行うという意味があります。また、企業が従業員に対して、必要な知識やスキルを身に付けさせる取り組みという側面も大きいことから、学習プラットフォームは企業が従業員に提供することがほとんどです。
しかし、リカレント教育では、必要なスキルや身に付けたいスキルは個々人で異なります。そのため、個人的に大学やビジネススクール、専門学校などの教育機関を利用することが主流です。現職を離れて学習プラットフォームを得ることが多いですが、近年ではオンライン学習などを活用して、職を離れることなく新規スキルの獲得を目指すこともあります。
違い3.学習の目的
リスキリングでは、新規の業務に就くため、または現職で求められるスキルの変化に対応するために学習するという点が中心です。よって、リスキリングは、DX化に適応できる人材を育成するための企業施策という面が強調されています。
一方でリカレント教育は、平均寿命が延びイノベーションが急速に進行した人生100年時代を生きていくための個人のスキルアップという点がポイントです。企業のため、現職における価値創出のため、といった職業中心のスキル習得ではなく、個々人の目的に合わせた学習を行うという点で、リスキリングと異なります。
リスキリングに多くの企業が取り組む背景
リスキリングは、近年のデジタル化進行に伴って注目度が高くなりました。DX化が進展するにつれて、今まで人間が管理・実行していた作業や労働は、ロボットやAIなどの技術に取って代わられることとなります。
その代わりに、システムの管理やプログラム構築などといった新たな業務・職業が発生しますが、この遂行には新たなスキルが必要です。スキルを持つ人材は現状少なく、雇うにも多大な費用が掛かってしまうことから、既存社員に教育を施す「リスキリング」が登場しました。
また、リスキリングの注目度が高まっているのは、政府がリスキリングを推進するという考えを発していることも理由の1つです。新たなリスキリング関連施策や、支援策への費用拡充が検討・決定されているため、今後リスキリングへの注目度はさらに上がると予想されます。
リスキリングの導入事例
リスキリングは、国内外の企業で積極的に導入されています。例えば、アメリカのメディア・コングロマリットのAT&Tでは、約10万人の従業員に対して、10億ドルを投資してリスキリングを実行しています。
独自のキャリア開発支援ツールや学習プラットフォーム、オンライン学習の開発と提供を行った結果、必要とされる技術職の81%を補うことができました。また、リスキリングに参加した社員の評価や昇進率も上昇し、離職率もおさえることができるなど、様々なメリットを享受することができています。
自社のリスキリング成功のためには、このような他社の成功事例を知ることも大切です。
リスキリングの実施方法
リスキリングとリカレント教育の違いがおさえられたところで、次は具体的なリスキリングの実施方法を確認していきましょう。主に、
- 社内でセミナーを行う
- eラーニングでリスキリングを行う
といった2つの実施方法があります。会社の規模や方針、教育内容によって異なりますが、多くの場合はeラーニングでのリスキリング導入・実施がおすすめです。eラーニングとセミナーの併用も可能なので、それぞれの実施方法を検討し、自社のリスキリング成功に最適な実施方法を選びましょう。
社内でセミナーを行う
1つ目のリスキリング実施方法は、社内でのセミナー実施です。セミナーを開催するメリットは、以下のようなものが挙げられます。
- リスキリングの意図の共有と明確化ができる
- セミナー参加者からのリスキリングへのフィードバックが得られる
- デジタルが苦手な社員にも周知できる
- 実際に討論やワークを行える
しかし、社内セミナーには、時間的制約や場所的制約があったり、効果の測定が困難であったりと、デメリットにも注意する必要があります。また、リスキリングは多くの場合、ほぼ全ての社員に対して行う必要があることから、セミナー開催の費用もかさんでしまう可能性が高いでしょう。
eラーニングで行う
2つ目の実施方法は、eラーニングです。eラーニングでは、時間や場所の制約が少なく、多くの対象に一斉に教育を施すことができるというメリットがあります。また、デジタルが苦手な社員にも、リスキリングの導入としてeラーニングシステムの活用から始めることもできるでしょう。さらに、eラーニングでは、実施効果や学習進度を数値化したり、一括で管理したりできるので、リスキリングのコストを最小限にできます。
リスキリングにはeラーニングがおすすめ
リスキリングは、業務におけるDX化に適応するためのスキル習得を目指すという点から、eラーニングと非常に相性が良いです。また、時間的・場所的制約も少ないので、より多くの社員にリスキリングを行うことも可能になります。
学習進度や理解度の把握や管理も、社内セミナーや他のアナログ的手法よりはるかに容易であるところも大きなメリットです。リスキリングを導入して成功した企業の多くは、eラーニングシステムを活用しています。自社のリスキリングを成功させるために、eラーニングの導入を検討しましょう。
eラーニングなら「etudes」
リスキリングにeラーニングを導入して成功を収めている企業は、自社開発のシステムを採用している場合もあります。しかし、必ずしも自前で用意ができなかったり、コストの問題から開発に躊躇してしまったりすることも少なくないのではないでしょうか。
そんなときには、他社のeラーニングを活用しましょう。リスキリング導入・実施には、LMSの「etudes」が最適です。LMSとは、Learning Management Systemの略称で、eラーニングのプラットフォームとなるシステムのことです。ここからは、etudesがリスキリングに最適な理由を詳しく見ていきましょう。
etudesが選ばれる理由
etudesには、次のような特長があります。
- マニュアル不要の直感的なUI/UX
- eラーニングに必要な機能を網羅
- 幅広い受講者に対応し得るオリジナル教材
- 初期費用ゼロ・ID数に応じた月額課金制
- Microsoft Azureを採用した強固なセキュリティ対策
特に、シンプルな料金体系や高度なセキュリティ、充実した教育内容は、多数の企業に導入されている大きな理由の1つです。また、無制限のストレージで多くの教材をアップロードすることができたり、ユーザー認証機能やDDoS攻撃への対策機能も付いていたりと、細やかな面でもサポート体制が充実しているところもポイントとなっています。
アルーのノウハウが活かされた豊富な教材
etudesを開発したアルー株式会社には、約20年間にわたる、人材研修や組織改善のコンサルティングの第一線で活躍してきた実績があります。特に教材には、人材育成に必要不可欠なノウハウが集約されているところがポイントです。
新入社員や内定者への教育教材はもちろん、中堅社員やチームリーダー、さらには管理職向けの教材なども揃っており、幅広い階層の受講者に対応できます。
オリジナル教材作成支援も実施
アルー株式会社は、オリジナル教材の新規作成もサポートしています。教材の内容だけではなく、教材制作の企画から効果測定まで、トータルで支援する充実した体勢が特長です。
先述したように、etudesを提供するアルー株式会社は、約20年の歴史を持つ人材育成企業です。豊富な人材育成の経験を持つコンサルタントが、ただLMSを導入するのではなく、貴社の問題をどうLMSで解決するか、という着眼点で相談に応じます。リスキリングに問題意識を持つ人事担当者様は、ぜひ一度アルー株式会社にお問い合わせください。
まとめ
リスキリングとリカレント教育は、それぞれ「職業に必要なスキルを習得する、またはさせること」、「教育→労働→教育→……のサイクルを回すこと」がポイントです。また、その学習内容やプラットフォーム、目的においても、両者の間には大きな違いが存在しています。社内教育の側面が強いリスキリングには、eラーニングが効果的かつ効率的です。リスキリング導入または実践の際には、ぜひLMS「etudes」の利用をご検討ください。