コンプライアンス研修とは?実施の目的や研修の流れを紹介
企業の社会的信用を高める上で、今や必須項目となりつつあるコンプライアンス研修。 ハラスメントや情報漏洩といったコンプライアンス違反を防ぐための大切な研修ですが、 コンプライアンス研修を実施する際には、いくつか気をつけておきたいポイントが存在 します。
今回は、コンプライアンス研修についての解説だけでなく、効率化や正確な受講履歴の観点からeラーニングシステムの導入についてもご紹介します。
実際に企業でどのように人材育成をしているのか、他社事例を知りたい方は「導入事例:住友ゴム工業株式会社 / 株式会社メガネトップ / 株式会社オカムラ / 他」で詳しくご紹介します。
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目次[非表示]
- 1.コンプライアンス研修とは
- 2.コンプライアンス違反例
- 3.コンプライアンス違反によるリスク
- 4.コンプライアンス研修を行う目的
- 4.1.リスクマネジメントのため
- 4.2.社会のルールを理解するため
- 4.3.常識のゆがみを解消するため
- 4.4.法令の共有のため
- 4.5.企業価値向上のため
- 4.6.社員のコンプライアンス意識を高めるため
- 5.コンプライアンス研修を行うメリット
- 5.1.周囲の信頼を得られやすくなる
- 5.2.意志や意識の方向性が定まる
- 5.3.従業員が働きやすくなる
- 6.コンプライアンス研修の内容
- 6.1.ハラスメントについて
- 6.2.個人情報について
- 6.3.SNSについて
- 6.4.著作権・特許権について
- 6.5.経費について
- 6.6.下請法について
- 7.コンプライアンス研修の流れ
- 7.1.社内のコンプライアンス意識を調査する
- 7.2.研修内容を整理する
- 7.3.振り返りとアフターフォローを実施する
- 8.コンプライアンス研修の効果を高める方法
- 8.1.継続的に行う
- 8.2.階層別に研修内容を変える
- 8.3.実施のタイミングを考える
- 9.コンプライアンス研修の実施方法
- 10.コンプライアンス研修をeラーニングで行うべき理由
- 10.1.社員一人ひとりの習熟度を確認できる
- 10.2.研修の質と量を向上させられる
- 10.3.コストの削減になる
- 10.4.いつでもどこでも研修が受けられる
- 11.効果的にコンプライアンス研修をするなら「etudes」
- 11.1.etudesのコンプライアンス研修教材
- 12.まとめ
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コンプライアンス研修とは
コンプライアンス(compliance)とは、翻訳すると「法令遵守」となる言葉です。
コンプライアンス研修とは、コンプライアンスを社員に教育するために行われる研修です。コンプライアンス研修を通して社員が適切な知識を身につけることができ、「知らなかった」では済まされない法令違反やハラスメントなどのコンプライアンス違反を未然に防ぐことができます。
コンプライアンスは、今や企業が社会的な信頼を獲得する上で必ず求められる要素です。不祥事防止や企業価値の向上のため、企業が主体となったコンプライアンス研修の実施が求められています。
コンプライアンスについてはコンプライアンスとは?社員にわかりやすく教える方法の記事でも紹介していますので、本記事とあわせてご覧ください。
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コンプライアンス違反例
実際に発生したことがあるコンプライアンス違反の例を見てみましょう。代表的な例として、以下が挙げられます。
- 贈収賄…公務員などに対する金品の供与
- インサイダー取引…企業の内部を熟知した人間による株式取引
- カルテル・談合…競争に関する事項で企業間の不当な合意を行うこと
- 横領・背任…会社の金品の私的な流用
- 環境法令違反…廃棄物の不適切な処理など環境関連法令に違反すること
上記以外にも、「知的財産権の侵害」や「製品の安全性に関する違反」などもコンプライアンス違反となります。企業活動のあらゆる場面で、コンプライアンスに気を配る必要があります。
コンプライアンス違反によるリスク
企業がコンプライアンス違反を起こした場合には、どのようなリスクがあるでしょうか。
まず、企業イメージが悪化します。製品やサービスの売れ行きが落ち込み、社会的信用も失墜してしまうでしょう。
それだけではなく、大規模な違反があった場合は損害賠償請求や、行政による処分(営業停止、許認可取り消し、課徴金など)の可能性もあります。
最悪の場合、コンプライアンス違反は企業の存続さえ危うくするリスクを伴います。従業員一人ひとりが規範意識を持ち、コンプライアンスを徹底することが何より重要です。
コンプライアンス違反による倒産件数
2023年に行われた調査では、2022年度に発生したコンプライアンス違反に起因する倒産件数は300件近いとされています。
2021年度までは約200件前後で推移しているため、増加の傾向にあると言えるでしょう。
参考:帝国データバンク_コンプライアンス違反企業の倒産動向調査(2022年度)
社員がコンプライアンスに関する正しい知識を持っていないと、組織としての命運を左右する大きなトラブルに繋がりかねません。全ての社員に対して、漏れなくコンプライアンス研修を実施することが大切です。
コンプライアンス研修を行う目的
ここでは、コンプライアンス研修を行う6つの目的について紹介していきます。
- リスクマネジメントのため
- 社会のルールを理解するため
- 常識のゆがみを解消するため
- 法令の共有のため
- 企業価値向上のため
- 社員のコンプライアンス意識を高めるため
以下にて、詳しい内容を見ていきましょう。
リスクマネジメントのため
コンプライアンス研修を実施する第一の目的として、リスクマネジメントが挙げられます。コンプライアンス違反に対する世間の目は一段と厳しくなってきており、マスコミなどによってコンプライアンス違反が社名つきで報道されることも増えてきました。
コンプライアンス違反が露呈すると取引先や顧客などからの信頼が失墜してしまうため、そのリスクは計り知れません。コンプライアンス研修を実施することによって、従業員は自身の言動・行動の影響範囲が把握でき、リスクマネジメントを図ることができるのです。
社会のルールを理解するため
社会人だからといって、全員が社会で求められるルールを十分把握しているわけではありません。特に入社後まもない新入社員の中には、社会の基本的なルールを認識しておらず、軽はずみな言動が重大なコンプライアンス違反に繋がってしまうケースもあります。
コンプライアンス研修を実施することで、社員に法令や社内規則といった社会のルールを理解してもらうことが可能です。取引先との適切なやり取りや、情報管理の方法なども併せて教育すると効果的でしょう。
常識のゆがみを解消するため
コンプライアンス違反は、社会人としての経験が豊富なベテラン社員も含め、社員全員が当事者となりうる問題です。社内の限られた環境に身を置くことで、知らず知らずのうちに社員の常識が世間の常識からずれてしまうことがあります。
コンプライアンス研修は、そのような社員一人ひとりが持つ常識のゆがみを修正する機会となります。研修を通じて個人の常識と社会の常識とのギャップを埋めることができ、無意識のうちに犯してしまうコンプライアンス違反を未然に防ぐことができるのです。
法令の共有のため
一般に企業は、消費者契約法や独占禁止法といった数多くの法令を遵守する必要があります。法令に違反してしまうと、罰金や業務停止といった処分を受けるばかりか、取引先や顧客からの信頼失墜も招きかねません。
コンプライアンス研修を実施する重要な目的の一つに、法令の共有があります。法令は時代に合わせて常に改正が重ねられるため、仕事に関わる法律の最新情報をキャッチアップしておくことが欠かせません。法務担当者はもちろんですが、その他の従業員も含めて社員全員の知識を底上げすることが、コンプライアンス違反の防止に繋がります。
企業価値向上のため
社会から必要とされる企業となるためには、消費者や取引先に安心を提供することができる企業でなくてはなりません。「この企業なら安心して任せられる」「この企業の情報管理体制には不安があるから取引は控えよう」といった判断の軸になるのが、企業価値です。
企業価値を高めておくことで、企業の持続的な成長を促すことができます。社内のコンプライアンスに関する取り組みを徹底している企業は、結果的に社会的な信頼を得ることができるのです。
コンプライアンス研修を通じて、社員に適切なリテラシーを身につけてもらいましょう。
社員のコンプライアンス意識を高めるため
前述のように、コンプライアンス違反は全社員が当事者となりうる問題です。正社員のみならず、アルバイトやパートの社員によるコンプライアンス違反も、時には大々的に取り上げられることがあります。特に最近では、「バイトテロ」と呼ばれる、アルバイトによる迷惑行為が増加しています。
コンプライアンス違反を未然に防ぐためには、社員一人ひとりが高いコンプライアンス意識を持つ必要があります。せっかく研修を通じて知識を伝えても、「これくらいなら大丈夫だろう」という軽はずみな判断でトラブルを引き起こすことがあります。全社員のコンプライアンス意識を高める意味でも、コンプライアンス研修は重要です。
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コンプライアンス研修を行うメリット
ここまで、コンプライアンス研修を行う目的を紹介してきましたが、ここからはコンプライアンス研修を行うメリットを紹介していきます。
- 周囲の信頼を得られやすくなる
- 意志や意識の方向性が定まる
- 従業員が働きやすくなる
詳しい内容を見ていきましょう。
周囲の信頼を得られやすくなる
コンプライアンスは法令遵守と訳されますが、つまりは周りの人に対する思いやりを持ち、正しいことをするための知識をつけることです。コンプライアンス研修により、社員は法的にも倫理的にも正しい行いができるようになります。そしてコンプライアンス研修の実施を周囲にアピールすることで、誠実な社員が多いと印象付けることができ、周囲の信頼を得られやすくなります。
意志や意識の方向性が定まる
企業としてやっていいこと・いけないことをコンプライアンスとして定めることによって、社員は物事の良し悪しを自分の判断ではなく、企業の意思に委ねるようになります。良し悪しの方向性が定まることにより、今まで「なんとなく」だった倫理観がはっきりと定まります。その結果、社員の足並みが揃い、悪いことは悪い、良いことは良いと評価しやすくなるでしょう。
従業員が働きやすくなる
コンプライアンスが明確になることにより、従業員が働きやすくなるというメリットが出てきます。たとえば、上司が部下の肩にぽんと手を置くことがあるとします。部下はこれをとても不快に思っていますが、上司の気持ちが分からなくもないため、伝えることをためらってしまいます。コンプライアンスで身体の接触をセクシャルハラスメントとして定義することにより、それらの行動は減少するでしょう。そうなると、肩に手を置かれることが嫌だった社員はより働きやすくなるのです。
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コンプライアンス研修の内容
ここまで見てきたように、コンプライアンス研修は従業員にとってはもちろん、企業側にとっても大きなメリットのある人事施策です。
実際にコンプライアンス研修を実施する際には、本当に効果的な研修となるよう、研修を通じて伝える内容をよく練っておく必要があります。ハラスメントや個人情報の保護についてはもちろん、SNSや著作権についてなど、伝えるべき内容は多岐にわたります。コンプライアンス研修の具体的な内容について確認していきましょう。
コンプライアンス研修の具体的な内容は、以下の6つに大きく分けられます。
- ハラスメントについて
- 個人情報について
- SNSについて
- 著作権・特許権について
- 経費について
- 下請法について
詳しい内容を見ていきましょう。
ハラスメントについて
ハラスメントの防止は、新人から中堅、管理職や経営層など、幅広い社員に必要とされる意識です。代表的なセクシャルハラスメントからパワーハラスメント、マタニティハラスメントやアルコールハラスメントなど、ハラスメントの種類にはさまざまなものがあります。
ハラスメントを未然に防止するためには、社員一人ひとりがハラスメントを正しく理解する必要があります。ハラスメントはコンプライアンス違反の中でもありがちなトピックなので、コンプライアンス研修の中でも特に力を入れたい項目です。
ハラスメント研修についてはハラスメント研修はeラーニングで実施!メリットやよくある質問を紹介の記事でも紹介していますので、あわせてご覧ください。
個人情報について
顧客情報がすべてインターネット上やパソコン内に管理されるようになった現代において、個人情報の保護は非常にセンシティブな話題です。「ほんのうっかりミス」が重大な個人情報の漏洩に繋がったり、アクセス権の些細な設定ミスが不正アクセスを招いたりしてしまいます。
コンプライアンス研修においては、個人情報の保護についての正しい知識を伝達することが重要です。社内データを勝手に自宅へ持ち帰らない、不必要に顧客データへアクセスしないなど、基本的なルールを徹底して周知させましょう。
SNSについて
最近増えてきているコンプライアンス違反が、SNSに端を発する不適切な行動です。「ほんの悪ふざけのつもりだったが、多額の賠償責任を負ってしまった」という事例が増えてきています。
特に最近目立つのは、「仲間内だけのつもりでSNSに上げたが、他人に転載されて炎上した」というケースです。情報が瞬時に拡散されてしまう世の中であることを念頭に置き、SNSにおける適切な情報管理についての理解を深めることが必要です。
著作権・特許権について
著作権違反を理由に、企業が訴えられるケースが増えてきています。具体的には、「フリー素材だと思って会社のサイトに使った画像で著作権を侵害してしまった」「他社の製品のフェイク品であることに気づかず、海外から仕入れた製品を販売してしまった」といったケースです。
故意に違反するのはもちろん問題ですが、「知らなかった」では済まされないのが著作権と特許の世界です。著作権の法令や類似特許の確認を怠ったばかりに企業としての信頼を失った、という事態を招かないよう、著作権や特許についての正しい知識を身につけることが大切です。
経費について
コンプライアンス違反として時折問題に挙がるのが、経費を不正に申請するケースです。交通費を不正に受給していたり、虚偽の経費申告を行ったりすれば、当然処罰の対象となります。
不正な経費によるコンプライアンス違反は、企業にとっても従業員にとってもメリットがありません。研修を通じて、正しい経費の使い方を社内に徹底しましょう。
下請法について
下請法は、下請事業者の利益を保護するために定められた法律です。下請取引を発注する事業者に対して、具体的に守るべき義務や禁止事項などが定められています。発注者は業務の発注に当たり、下請法の内容をよく理解しておくことが必要です。
例えば、下請法では発注書面の交付や保存、支払期日の決定義務などが課せられています。違反に対しては罰金など厳しい処分が下ることもあるため、コンプライアンス研修で下請法についての理解を深めておくとよいでしょう。
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コンプライアンス研修の流れ
実際にコンプライアンス研修を実施するには、正しい手順を理解して確実に進めることが大切です。
コンプライアンス研修は以下の流れで進行しましょう。
- 社内のコンプライアンス意識を調査する
- 研修内容を整理する
- 振り返りとアフターフォローを実施する
各ステップごとに詳しく解説します。
社内のコンプライアンス意識を調査する
コンプライアンス研修を実施する前に、社内のコンプライアンス意識がどの程度なのかを調査することが重要です。調査の方法としては、アンケート調査が一般的です。
調査項目の例は以下の通りです。
- コンプライアンスの重要性の理解度
- 法令・規則の知識
- 過去の違反経験や目撃経験
- コンプライアンス意識
アンケート調査によって、従業員の意識レベルや知識の浅い点などが明らかになります。そこから研修の重点項目を絞り込むことができます。
また、部署や役職、年齢層別にコンプライアンス意識にばらつきがあれば、それに合わせた研修プログラムを組むことも可能です。従業員一人ひとりの立場に合わせた効果的な研修を行えるよう、事前調査は欠かせません。
研修内容を整理する
続いて、コンプライアンス研修で学ばせる内容を整理していきます。
研修内容を整理する際は、対象者の職種や役職、従業員の認識度などを踏まえて決定しましょう。
まず、自社が所属する業界で遵守すべき法令を確認し、直接関係するコンプライアンス関連法規を洗い出します。
続いて、過去の事例や従業員の意識調査から、自社の「リスク領域」を特定します。製造業なら環境問題などがリスク領域に含まれ、上場企業ならインサイダー取引がリスク領域となるでしょう。
領域に応じた研修の内容を決定し、集合研修やeラーニングなどの方法を組み合わせて実施します。
振り返りとアフターフォローを実施する
コンプライアンス研修はただ行うだけでは不十分です。受講者がきちんと理解したか、実践につなげられる内容になっていたかの確認を必ず行いましょう。
コンプライアンス研修終了後、受講者に研修の理解度や満足度を確認するアンケートを実施します。アンケート結果を分析し、理解が不足している部分や改善が必要な点を洗い出します。
アンケート結果を踏まえ、追加の補足資料を作成したり、フォローアップ研修を実施したりするなど、受講者の理解を深める取り組みを行います。
加えて、一定期間後に再度コンプライアンス意識調査を実施し、研修の効果を検証します。意識改革が不十分な場合は、研修内容や方法を見直す必要があります。こうした振り返りとフォローアップを繰り返し、コンプライアンス意識の更なる向上を目指します。
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コンプライアンス研修の効果を高める方法
コンプライアンス研修は、全社員を対象として行うべき研修です。誰もが当事者となりうるコンプライアンス違反は、社員一人ひとりが当事者意識を持って学習していく必要があります。
しかし、将来的な計画や全体の構想が明確でない研修は、有益とは言えません。コンプライアンス研修の効果を最大限に引き出し、コンプライアンス意識の向上へ結びつけるためのポイントは、以下の3つです。
- 継続的に行う
- 階層別に研修内容を変える
- 実施のタイミングを考える
詳しい内容を見ていきましょう。
継続的に行う
効果的なコンプライアンス研修を行うためには、継続的な研修の実施が必要不可欠です。一度きりの研修で知識を伝えるだけでは、内容が習得できません。また、せっかく研修を通じて知識を身につけても、根本となるコンプライアンス意識が高まらないと効果はあがらないでしょう。
まず1日目に基本的な法令やルールなどの知識を伝達し、2日目に確認テストを実施する、さらに1週間後にロールプレイングを交えた実践を行うなど、継続的な研修の実施が重要です。
階層別に研修内容を変える
一言でコンプライアンスといっても、ハラスメントや社内ルール、法令についてなど、その種類は多種多様です。これらすべての知識を従業員全員が身につけることはコスト的にも難しいですし、何より従業員一人ひとりにとって大きな負担となってしまいます。
コンプライアンス研修を効果的に実施するためには、階層別に研修の内容を分けることが重要です。例えば「新入社員にはコンプライアンスの基礎やSNS利用時の注意を伝える」「中堅社員には部下の不祥事を防ぐ手法を伝える」など、それぞれの社員にあった研修内容を構成するとよいでしょう。
実施のタイミングを考える
社員のコンプライアンス意識を高めることが研修の目的の一つですが、実際に働いている社員の中には、それほどコンプライアンスについて関心がない、という人も少なくありません。コンプライアンスについての関心がない状態で研修を実施しても、「事務職には関係ないだろう」「新入社員向けの内容だな」など、どこか他人事として捉えられてしまいます。
研修を実施する際には、タイミングを工夫するのもよいアイデアです。例えば社内で実際にコンプライアンス違反が起こったときや、ニュースで他社の重大なコンプライアンス違反が報道されているときなど、コンプライアンスに意識が向いているタイミングを選んで実施するとよいでしょう。
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コンプライアンス研修の実施方法
コンプライアンス研修を実施する際には、どのような形態が効果的でしょうか。ここからは、3つのコンプライアンス研修実施の方法について解説していきます。
- 外部での対面研修
- 社内での対面研修
- eラーニング
詳しい内容を見ていきましょう。
外部での対面研修
コンプライアンス研修を実施する方法として、まず外部機関で行う対面研修が挙げられます。外部で行われている研修に社員を派遣し、そこでコンプライアンスに関する知識を身につけてもらう方法です。
外部研修のメリットとして、質の高い研修が受けられる可能性が高い点、社内に研修のノウハウが蓄積されていなくても研修が実施できる点などが挙げられます。ただし外部研修の参加には高額の費用が必要となることもあるため、金銭面での負担が比較的大きいことが課題です。
社内での対面研修
コンプライアンスに関する研修を実施する2つめの手法として、外部から講師を呼び、対面で研修を実施する方法が挙げられます。外部講師による研修を社内で行うことで、外部での対面研修よりコストを抑えることができます。
一方で、社内での対面研修は社員が業務を優先してしまい出席率が低くなる、講義をする場所の条件が悪いと均一に研修ができない、等のデメリットもあります。
eラーニング
eラーニングは、インターネット上で動画や教材を視聴しながら学ぶ学習方式です。パソコンやスマートフォンなどを活用しながら、通勤時間などの隙間時間で取り組むことができます。
eラーニングの大きなメリットとして、後から何度でも視聴できる点が挙げられます。コンプライアンス研修の場合は特に、法令やハラスメントなどに関する広範な知識が必要なため、知識の定着が図れるeラーニングと相性が良いと言えます。
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コンプライアンス研修をeラーニングで行うべき理由
ここからは、コンプライアンス研修をeラーニングで行うべき理由について紹介していきます。
- 社員一人ひとりの習熟度を確認できる
- 研修の質と量を向上させられる
- コストの削減になる
- いつでもどこでも研修が受けられる
詳しい内容を見ていきましょう。
社員一人ひとりの習熟度を確認できる
コンプライアンスは、どんな社員にも一律に知ってもらわなければなりません。集合研修で社員を集めた場合、その時体調が悪かったり、音響が届きにくい場所にいたりなど、受講が十分にできないことがあり、習熟度に差がついてしまいます。
eラーニングであれば、社員が自分の環境に合わせて受講することができます。さらに、eラーニングを管理するシステム「LMS」のテスト機能などを利用することにより、社員一人ひとりがきちんとコンプライアンスについて理解できたかどうかの確認ができるのです。
研修の質と量を向上させられる
集合研修でアップデートしたい情報がある場合は、研修をする講師に変更を頼むことになります。講師にそれらを依頼する場合、依頼料などのコストが上がってしまう可能性があり、さらに資料の修正や印刷も必要になります。
一方eラーニングにおいてアップデートしたい研修内容がある場合は、その箇所だけを修正することが可能です。資料をプリントする必要もなく、大本の情報を書き換えるだけで受講者全員に正しい情報を伝えることができます。
研修の質と量を簡単に向上させられることも、コンプライアンス研修にeラーニングを使うメリットです。
コストの削減になる
前項でも触れましたが、集合研修の実施には必ず「講師」が必要であり、講師には相応の対価を払わなければなりません。資料には印刷費がかかりますし、修正が入ってコピーする必要が生じればその都度代金が必要になります。遠方から来る社員の移動費や宿泊費、場所を借りる場合は会場費などもかかってくるでしょう。
eラーニングをコンプライアンス研修に取り入れる場合、そのすべての代金がかかりません。eラーニングを利用する代金のみで、全社員がコンプライアンス研修を受けることができるのです。
いつでもどこでも研修が受けられる
また、いつでもどこでも研修が受けられるというメリットもあります。集合研修を行うためには、忙しい社員に仕事の時間を割いて参加してもらう必要があります。どうしても抜けられない仕事があり、コンプライアンス研修に参加できない社員も出てくるでしょう。
eラーニングであれば、どんなに忙しい社員でも隙間時間を見つけて研修を受けることができます。また、一度にすべての研修を受けなくても、都合の良い時間に少しずつ研修を受けることができるため、全社員を対象としたコンプライアンス研修にeラーニングは最適です。
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効果的にコンプライアンス研修をするなら「etudes」
アルー株式会社が提供するLMS「etudes(エチュード)」は、受講者と管理者双方が使いやすいUI/UXを意識して設計されています。多くの社員が参加する必要があるコンプライアンス研修には最適のツールです。
etudesで実施できるeラーニング研修のスタイル別に、そのメリットをご紹介いたします。
etudesのコンプライアンス研修教材
etudesでは、コンプライアンス研修を実施するための教材が利用できます。具体的には、以下の2種類です。
- コンプライアンスとハラスメント講座
- 個人情報保護法講座
ハラスメントと個人情報の流出は、いずれも大企業も含めたすべての企業のコンプライアンス違反において、メジャーなトピックです。この2点は、コンプライアンス意識を高める上では必要不可欠な内容といえます。長年に渡り人材育成を手掛けてきたアルー株式会社には、コンプライアンス研修を行う上で必要なノウハウが豊富にあります。
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まとめ
コンプライアンス研修を実施する目的や、コンプライアンス研修の内容などについて解説しました。コンプライアンスに対する世間の目がますます厳しくなる中、社員一人ひとりが高いコンプライアンス意識を持つことが求められています。
そのためには、企業が積極的にコンプライアンス研修を実施し、社員に正しい知識を身につけてもらう必要があります。ぜひこの記事の内容を参考に、効果的な研修を実施して、コンプライアンス違反によるリスクを未然に防いでいきましょう。
アルー株式会社の提供するLMS「etudes」なら、効果的なコンプライアンス研修の導入支援が可能です。eラーニングでのコンプライアンス研修の導入をご検討中であれば、ぜひアルー株式会社にご相談ください。