ウシオ電機株式会社
導入事例

etudes Plusの導入により、社内研修効果の向上と時間・費用の効率化を同時実現

ウシオ電機ご担当者様

ウシオ電機株式会社

人事総務部門 人事部 D&I推進課 兼 人財・組織開発課
渡會 揚旗様

業種:製造業
導入の背景
  • 社内研修効果の向上(社員が主体的に学習する自律型学習スタイルへの変革)
  • 研修時間、研修費用の抑制(短時間・高品質の研修設計)
導入の決め手
  • 新人・若手から管理職まで幅広い層に向けた階層別研修がパッケージ化されており、そのまますぐに使える
  • 大手研修会社の人財育成のノウハウが反映されている、ハイクオリティなコンテンツ
導入後の効果
  • 研修要素の一つであるスキルインプットを従来の集合研修のプログラムからeラーニングを活用した自律型学習スタイルに変更したことで、学習効果を高めるとともに、集合研修の短時間化を図ることができた
ウシオ電機株式会社

貴社の事業についてお教えください。

 当社は光技術を基盤に多様な製品とサービスを提供するグローバル企業です。1964年の創業以来、特殊光源や光学装置の開発・製造を主軸に事業を展開しており、主な市場としては、半導体・フラットパネルディスプレイなどのインダストリアルプロセス、シネマやエンターテインメントなどのビジュアルイメージング、医療・環境などのライフサイエンスが挙げられます。
 

  特に、半導体製造プロセスで使用される紫外線(UV)ランプや、フラットパネルディスプレイ製造装置、映画館向けのデジタルシネマプロジェクター等で高いシェアを持っています。さらにライフサイエンスでは、紫外線を活用した皮膚治療機器や除菌装置など、光技術を応用した製品を展開しています。
 

 ウシオ電機は、技術革新を通じて持続可能な社会の実現や環境負荷の軽減にも積極的に取り組んでいます。世界各国に拠点を持ちグローバル市場での競争力を高めるとともに、多岐にわたる産業で重要な役割を果たすリーディングカンパニーです。

 

貴社の教育・育成制度の概要と、そのなかで普段ご対応されている業務についてお教えください。

 当社の企業理念「会社の繁栄と社員一人ひとりの人生の充実を一致させること」の実現に向けて、人財育成は体系化しておりウェブサイトでも公開しております。
https://www.ushio.co.jp/jp/sustainability/esg/social/human_capital/

 私は、育成体系における各階層別の昇格時研修と、管理職を対象としたマネジメント研修、その他DX人財育成や自己学習プログラムULP(Ushio Learning Place)の企画・運営を担当しています。

ULPとは、職種や資格、年齢に関係なく、全ての社員が自律的にキャリアビジョンを描きながら活躍し続けることのできる社内風土・文化の醸成を目的として、2022年に創設した人事部主導の人財育成プログラムです。
 

研修/教育/育成に関する課題感や、etudes Plus を導入するに至ったきっかけをお教えください。

 当社では、各階層別の昇格時研修や管理職向けマネジメント研修について、従来、外部の研修ベンダーを導入して実施してきました。研修ベンダーを利用するメリットは、高い専門性や専門領域での豊富な知識・経験に基づいた引き出しの多さ、また世間や他社の情報が得られる点にあります。加えて、ファシリテーションスキルの高さや、受講者を引き込む力強い人間力といった質の高い要素も挙げられます。
 

 しかし一方で、研修に関していくつかの課題も浮き彫りになりました。まず、研修の時間(開催日数や1日あたりの時間)が長いため、受講者からは工数負荷やストレスに対する声があがっていました。また、研修自体が「イベント化」しているとの印象もあり、「研修に参加すること」が目的化してしまい、本来の学習効果が期待されていない状況も見受けられました。当社が目指している研修の在り方は、各階層に必要な知識やスキルのインプット、およびマインドセットを適切なタイミングで提供することです。そのため、研修の目的を達成し、学習効率を向上させるには、受講者が自律的に学びながら短時間で効果を上げるスタイルや、研修後に具体的な行動変容をもたらす教育手法が必要だと考えています。さらに、コスト削減(研修費抑制)も当社の重要な課題となっています。
 

 そのような背景から、数年前よりベンダーによる研修の時間を短縮し、その前後に関連するeラーニングを組み合わせることで学習効率を高める方法を模索してきました。その過程で、長年交流のあったアルー社の研修担当者との会議において、同社が提供するeラーニングプラットフォーム「etudes Plus」をご紹介いただきました。
 

 「etudes Plus」は、大手研修ベンダーであるアルー社が、人財育成における豊富な専門的視点や経験に基づいて開発したeラーニングサービスです。このサービスは、そのコンテンツのクオリティの高さにおいて非常に信頼できるものであり、当社にとっても理想的な学習の形態を実現するための有力な選択肢となりました。

  

他社様サービスと比較検討されたかと思われますが、etudes Plusにお決めいただいた決め手が何だったか、お教えください。

 当社では以前より、ULP(自己学習プログラム)の一環として、SchooやUdemyなどの各種eラーニングを「手上げ制」の自己学習コンテンツとして導入していました。これらのサービスは幅広い分野の知識や知見を得るのに非常に有用ではあるものの、いくつかの課題も明らかになりました。特に、分野や講座数が多すぎるために受講選択に迷う社員が多く現れる傾向がありました。また、一般的な傾向として、「受講登録をするものの、利用率が低い」という課題も浮かび上がっていました。
 

 一方で、当社が新たに導入した「etudes Plus」は、これらの自己啓発コンテンツとは異なり、研修の補助教材として活用できる点で大きな特徴を持っています。「指定講座を必須受講する」という形態での導入を構想しており、自己選択型eラーニングとの差別化を図っています。また、etudes Plusには新人/内定者、若手、中堅、マネジメント層といった各階層や年次に応じた必要な講座がパッケージ化されているだけでなく、テーマ別の講座も豊富に用意されており、幅広いニーズに対応しています。
 

 導入初期には、ULPの自己啓発向けコンテンツとしてetudes Plusを半年間試験的に提供し、その後は研修の補助教材としての利用に移行しました。現在では、etudes Plusを自己啓発用教材と研修補助教材として明確に区分けし、それぞれの目的に応じて運用を行っています。

 

 なお、「自己啓発」とは、アップスキリング(スキルの向上)、リスキリング(スキルの再習得)、キャリア形成、そしてリカレント教育(生涯学習)などを含みます。当社ではこれらのニーズを包括的にカバーするために、多様なeラーニングコンテンツを社員に提供し、学びの環境を整備しています。
 

etudes Plusを使ってみた最初のご感想をお教えください。

 etudes Plusは、階層別やテーマ別に講座を検索できるので、必要な講座に簡単にアクセスできる点が非常に便利です。また、ビジネスシーンにおいて幅広く求められるスキルとマインドの両面を網羅する講座が充実しており、幅広いニーズに対応しています。講座動画はセクションごとに分かれているため、学習時間の確保が容易で、忙しい社員でもスキマ時間を使って効率よく学ぶことが可能です。
 

 さらに、講座内容は単に一方的な講義に留まらず、合間に確認テストが設けられているため、学習内容の理解が深まり定着します。特にロジカルシンキングや問題解決思考といったテーマの講座では、動画で学んだ知識を実務に活用するための演習問題(ドリル)が用意されており、講義を受講するだけで終わらず、実践的な学習を支援する設計になっています。
 

 サポート体制についても、専任カスタマーによる適時のサポートや定期フォローなどが充実しており、社内での導入や展開をスムーズに進める上で非常に助けられています。そのため、導入責任者としても心強い存在です。
 

 しかし、一方でetudes Plusにはいくつかの課題も見受けられます。etudes PlusはLMSプラットフォーム「etudes」をベースとした複線システムであるためか、管理者機能がやや不十分で、他のeラーニングシステムと比べて登録ユーザーの学習状況を詳細にウォッチするのが難しい点があります。また、かつて提供されていた各種オンラインセミナーや基調講演がなくなった点も非常に残念であり、これらが再開されることを期待しています。
 

 総じて、etudes Plusは学習の利便性や講座内容の充実、多様なサポートを備えた優れたプラットフォームですが、いくつか改善が求められる点もあります。こうした課題を解消することで、さらに使いやすい学習環境となることを期待しています。

 

etudes Plusをご導入いただいた以降の研修・教育についての変化や、定量的に評価できる導入効果があればお教えください。

 現在、当社では「etudes Plus」を研修の補助教材としてではなく、独立した研修教材として活用しています。研修要素と研修教材・方法の区分を明確化し、それぞれに応じた形態で運用を進めています。具体的には以下のような構成を採用しています。
 

  • スキルインプット: etudes Plusを全面的に活用し、指定講座の必須受講および受講後レポートの提出を義務化。
  • マインドセット: 人事が内製した「内省」や「上長とのコミュニケーションシート」を使用。
  • 横のつながりの構築: 同期や同じ資格への昇格者同士のつながりを促進するため、集合研修(半日)を実施。
     

 また、「etudes Plus」は海外赴任者や外国籍社員への初期教育教材としても積極的に活用しています。一方で、内定者や新入社員には「自己啓発教材」として各半年間の提供を継続していますが、この層では利用率が低いという課題が残っています。
 

 さらに、eラーニングに限らず、社内の教育研修全般において、その効果をどのように測定するかを模索しています。現状では、研修に関しては受講後アンケートや事後課題を通じて定性的に評価しています。また、eラーニングの効果については、さまざまなeラーニング教材の結果を合算し、受講後アンケートで評価を行っています。
 

 これらの取り組みを通じて、etudes Plusを含む研修導入をさらに効果的なものとし、社員の成長を支えるための学習環境の充実を目指しています。
 

etudes Plusの導入・定着にあたり、実施された工夫についてなど、あればお教えください。

 当社では研修ごとに受講必須講座と受講期間を明確に指定し、受講者に対してその期間内に受講することを義務付けています。指定講座以外のコンテンツについては、受講期間終了後も一定期間提供を継続し、社員が自律的に学習を進められる仕組みを整えています。
 

また、受講者が円滑に学習を始められるよう、「初回ログイン」から「講座検索」、「講座受講」に至るまでの操作を解説した簡易マニュアルを作成し、全受講者に配信しています。これにより、eラーニングの利用に関するハードルを低減し、学習の定着を図っています。
 

 さらに、etudes Plusを含む各種導入済みのeラーニング教材を統一的に管理・提供するため、専用のポータルサイトを作成し、社内で公開しています。このポータルサイトは、研修や自己学習に関するすべてのeラーニングコンテンツへのアクセスを一元的に提供するもので、社員が必要な情報や教材にすぐにアクセスできる利便性を高めています。
 

ウシオ電機様受講者画面

今後実施していきたいこと。活用拡大のストーリー、新たな課題感、実施予定の育成施策を教えてください。

 当社では、2024年度より各種階層別の集合研修を内製化しています。そのため、より有用で効果的な研修プログラムにブラッシュアップしていくことが今後の継続的な課題となっています。また、人財育成における効果を検証するため、定量評価と定性評価の両面からのアプローチを強化し、より精度の高い成果測定に取り組む予定です。
 

 さらに、当社の経営ビジョンの実現に向けて、戦略的人財育成と人財配置のロードマップやシステムの構築を進めています。また、入社1年目から3年目までの若手社員を対象とした3ヶ年育成プログラムを設計中です。入社3年目終了時のめざす育成の姿を「自律型人財」と定義し、その必要要件(知識・スキル・マインド)を整理しています。
 

事例を読まれている方に向けて一言お願いいたします。

 当社で採用しているeラーニングは、大手研修会社が人財育成の専門的な視点と長年の経験に基づいて制作・提供しているため、他の受け放題形式のeラーニングと比較しても、社員教育用教材としてのコンテンツクオリティが非常に高い点が最大の魅力です。そのため、効果的な人財育成を実現するための信頼できる教材として位置付けられています。また、専任カスタマーによるサポート体制が充実しており、初めて社内にeラーニング教材を導入する人事担当者でも安心して活用することが可能です。特に、このeラーニングは多くの受け放題コンテンツとは異なり、ビジネススキルやビジネスマインドに特化した講座が豊富に揃っているため、目先の業務や具体的なビジネスシーンに直結する知識やスキルを効果的に学ぶことができます。
 

 さらに、新人・若手社員から管理職層まで、幅広い階層の社員が自律型学習教材として活用できるところも大きな特徴です。加えて、各講座の動画はセクションごとに分割されているため、短時間での学習が可能です。また、インタラクティブに画面操作ができる仕組みによって、場所や時間に縛られることなく、社員それぞれのライフスタイルに合わせた柔軟な学習方法を実現できます。
 

 これにより、社員一人ひとりが無理なく継続して学習を進められる環境を提供し、効果的なスキルの習得や意識改革をサポートしています。
 

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