
内定者研修とは?効果的に実施するためのガイドライン
内定者に対して、入社前に研修を行う内定者研修。内定者研修には、内定辞退を防いだり内定者が入社後の様子をイメージしやすくなるなどのメリットが多くあります。この記事では、内定者研修を効果的に実施するために知っておきたい情報をお伝えしていきます。
目次[非表示]
- 1.内定者研修とは
- 2.内定者研修を実施する目的
- 2.1.内定者を即戦力化する
- 2.2.入社前の不安を解消する
- 3.内定者研修を実施するメリットとは
- 3.1.内定辞退を防ぐ
- 3.2.内定者同士の絆を深める
- 4.内定者研修を実施するタイミングと内容
- 5.【入社6ヶ月前〜】会社に関する理解を深める
- 5.1.会社の仕組みや組織図の説明
- 5.2.懇親会
- 6.【入社4ヶ月前〜】学生から社会人へのマインドセット
- 6.1.社会人としての心構え
- 6.2.コンプライアンス研修
- 7.【入社3ヶ月前〜】ビジネススキルを習得する
- 7.1.Excel・Wordなどの基本操作
- 7.2.ビジネスマナー研修
- 8.内定者研修の実施方法
- 9.eラーニングで実施するメリット
- 10.eラーニングなら「etudes」
- 10.1.etudesの内定者研修セットプラン
- 11.まとめ
内定者研修とは
内定者研修とは、入社前に内定者に向けて実施する研修をいいます。内容としては、会社についてのガイダンスや同期や先輩との懇親会、ビジネススキル・マナーの習得などになります。
実施回数は、まだ学生である内定者の負担にならないように考慮する必要があるでしょう。長期休みの際にまとめて行う場合や、入社までに毎月行う場合など、自社の都合にも合わせて予定を組みましょう。
内定者研修を実施する目的
内定者研修は、なぜ実施する必要があるのでしょうか。その目的は、主に次の2点が挙げられます。
- 内定者を即戦力化する
- 入社前の不安を解消する
では以下にて、詳しく内容を見ていきましょう。
内定者を即戦力化する
内定者研修には、入社前にある程度業務に関する知識を身に付けてもらう目的があります。ビジネスマナーやパソコンの基本操作など、業務に必要な基本を入社してはじめて教えるのは大変です。入社してすぐに業務に関わってもらい、即戦力として育てたいと考えるなら、内定者研修である程度の知識を教えておくことは重要です。
また、内定者は学生として過ごしていた生活から、入社してすぐ会社員としての生活や振る舞いを求められます。内定者研修を行うことで、入社後をイメージしたり現在の生活を入社に向けて整えてもらう働きもあるのです。
少しでも早く会社に慣れ、即戦力として活躍してもらうために必要な研修だといえるでしょう。
入社前の不安を解消する
内定者は、そのほとんどが入社に対して不安を抱えていると考えておきましょう。これまで学生だった内定者の生活が、入社して会社員となることで大きく変わるのです。入社した会社で仕事を覚えられるだろうか、人間関係は上手くいくだろうかなどさまざまな不安を持つことは無理もありません。
そのために、内定者研修によってあらかじめ会社の雰囲気や一緒に働く同僚を知ってもらうことで、不安を解消します。人間はわからないことには不安が大きくなるものですが、入社後のことをイメージできれば不安は小さくなるでしょう。
内定者研修を実施するメリットとは
内定者研修を実施するメリットには、次のようなことがあります。
- 内定辞退を防ぐ
- 内定者同士の絆を深める
内定者研修は準備が大変です。しかし、実施するメリットは大きいものです。ここでは、内定者研修のメリットについてさらに詳しく見ていきましょう。
内定辞退を防ぐ
前述しましたが、内定者は入社に関して大きな不安を持っています。入社後の生活をイメージできなければ不安は大きくなり、内定辞退を考えてしまうまで思いつめてしまうこともあります。入社前に働ける自信をなくして内定辞退する、というのはめずらしいことではないのです。
内定者研修を行い入社前に会社や同僚に慣れてもらえば、不安は和らいで内定辞退を防ぐことができるでしょう。また、何度か研修を行うことで、会社は内定者を大切にしている、と伝えることにもつながります。
内定者同士の絆を深める
内定者研修は、研修を一緒に受けている内定者同士の絆を深められるというメリットもあります。研修で内定者が集まり、入社への不安を話し合ったり励まし合ったりすることで、入社して一緒にがんばろうという雰囲気を作ることができるのです。
一人では不安だったり難しいと感じたりすることも、同じ立場の仲間がいれば心強くなり、乗り越えられることも多くあるでしょう。
内定者研修を実施するタイミングと内容
内定者研修は、まだ学生である内定者に負担をかけないタイミングや回数で実施するのが大切です。冬・春休みなどの長期休みにまとめて実施する場合もありますが、入社6ヶ月前から少しづつ研修を重ねるパターンもあるでしょう。
ここからは、入社前の時期別における効果的な内定者研修の内容について説明します。
【入社6ヶ月前〜】会社に関する理解を深める
入社6ヶ月前は、まだ入社までに余裕がある時期です。この時期に、会社に関する理解を深めておきましょう。
内定者は就職活動に際して会社のことを調べ、ある程度の知識は持っているでしょう。しかし、改めて自分はどのような会社に入社するのか、自分が行う業務にはどのような意義があるのかを確認することは重要なことです。
会社のよい点をアピールして入社への期待を高めてもらうだけではなく、会社というものの仕組みを知ってもらうことも重要です。
会社の仕組みや組織図の説明
会社の理念や業務内容については、内定者も就職活動時にすでに知っているかもしれません。しかし、会社の仕組みに関してや組織体制は、実際に働いてみなければ理解が難しいところでもあります。
この時期に自社に関する仕組みやどのような部署があるのかなどの組織について説明しておくことで、入社後の働き方をイメージしやすくなるのです。
懇親会
先輩社員を交えた懇親会も、内定者研修のプログラムとして加えましょう。懇親会によって、入社してから一緒に働く同期や先輩はどんな人なのか、職場がどのような雰囲気なのかを知ることができます。
先輩社員からリアルな会社の様子を聞けると、入社後の生活への期待感も高まるでしょう。
【入社4ヶ月前〜】学生から社会人へのマインドセット
入社4ヶ月前には、入社式を終えている会社が多くあります。内定者も会社もいよいよ入社に向けて心構えをしていく時期です。
入社日は近づきつつも、まだ少し余裕があるというこの時期には、学生から社会人になるというマインドセットを構築していくための研修を行うのが効果的です。
学生生活が長かった内定者に対して、入社したらすぐ社会人としての行動を求めるのは無理があります。学生としてのマインドから社会人としてのマインドに切り替えるサポートとしての研修を行いましょう。
社会人としての心構え
まだ学生である内定者と社員の間には、思わぬ常識のギャップがあります。その常識のギャップを埋め、社会人としての心構えを作っていくための研修が必要です。
学生の間は気の合う相手とだけ付き合えばよかったのが、社会人になれば仕事上関わらなければいけない人が増えます。同僚や上司だけでなく取引先など、多くの人々と協力して仕事の成果を出さなければなりません。
また、朝決まった時間に起きて就業開始時間までに出社するといった、社会人としての基本的な生活リズムもこの時期まだ身に付いていない場合が多いでしょう。
このような学生気分を、社会人になるという意識に転換してもらうことが大切になります。
コンプライアンス研修
コンプライアンスは直訳すると「法令遵守」を意味しますが、実際にはそれだけではなく、社会的な常識や企業倫理を守ることも含まれます。
例えば、SNSに自分が働いている会社の業績について書き込んだり、エレベーターで社外秘の内容について話し込んでしまったりするとします。これらがコンプライアンス違反として大きな企業損失につながることを、内定者は知りません。特にSNSに関しては、学生の時より慎重に扱わなければならないということを、しっかり伝えておかなければならないでしょう。
コンプライアンス研修は、入社後の新入社員研修で実施されることも多い内容です。しかし、できるだけ早い時期に内定者研修の中で一度行っておけば、内定者も社会人としての心構えを持ちやすくなります。
【入社3ヶ月前〜】ビジネススキルを習得する
いよいよ入社直前となる3ヶ月前。内定者研修では、入社後に即戦力として働いてもらえるように、基本的なビジネススキルを学ぶ研修を組むとよいでしょう。
Excel・Wordなどの基本操作
MicrosoftのExcel・Wordなどの基本操作は、社会人にとって必須のスキルです。万が一社内であまり利用しないとしても、社外から送られてくる資料などはExcelやWordのファイルで作成されていることも多くあります。
Excelであれば基本操作から簡単な関数の扱い方、Wordであれば文書編集の方法など入社してすぐ活用できる操作を学んでもらいましょう。
ビジネスマナー研修
名刺の渡し方や、上司・取引先との会合における席次や振る舞いなどのビジネスマナー研修も、この時期に行うとよいでしょう。
ビジネスマナーは口頭で説明したり、テキストで自学しようとしても習得が難しいものです。さまざまなケースを想定して、演習を交えた実践形式で学ばせることでより身につきやすくなるでしょう。
内定者研修の実施方法
ここまで内定者研修の内容と最適なタイミングについてご紹介いたしました。さっそく自社でも取り入れようとお考えの方に、内定研修の実施方法について解説いたします。
内定者研修の主な実施方法は、次の3つです。
- 対面研修
- オンライン研修
- eラーニング
次から、詳しく内容を見ていきます。
対面研修
内定者を指定する場所に集めて、集団で研修する方法です。会社案内や懇親会は、対面で行うのが向いているでしょう。直接、顔を合わせて話をしたり行動を見たりできるので、不安を強く持っている内定者に対してもフォローがしやすいのがメリットです。
ただし、屋内に大人数が集まって長時間過ごす場合は、感染症対策などに十分配慮する必要があります。
また、遠方に住んでいる内定者は参加しにくいといったデメリットもあります。
オンライン研修
ZOOMなどのテレビ会議システムを使用して、オンラインで研修する方法です。居住エリアの関係で対面研修が難しい内定者にも気軽に研修が行える、直接対面しないため感染症対策になるなどのメリットがあります。
一方で、Wi-Fi環境が自宅に整っていない内定者がいる場合には注意が必要です。学内やフリーWi-Fiが使用できる場所で受講する内定者がいることも想定すると、セキュリティの確保には不安が残ります。
eラーニング
eラーニングとは、「LMS(学習支援システム)」を使用して受講者一人ひとりにIDを発行し、各自でサイトにログインして学んでもらう方法です。
インターネットを利用して学習を行うeラーニングには、多くのメリットがあります。ここからは、内定者研修をeラーニングで実施するメリットについていくつか紹介していきましょう。
なお、内定者向けのeラーニングについて詳しく知りたい方は『内定者向けの研修にはeラーニング!おすすめのコースもご紹介』も併せてご覧ください。
eラーニングで実施するメリット
eラーニングで内定者研修を実施するメリットは、次のものがあります。
- 好きな場所や時間で研修を受けられる
- セキュリティが安心
- さまざまな既存教材が用意されている
- 受講者の学習状況がわかる
eラーニングは、パソコンだけでなくタブレットやスマートフォンからもアクセスできるので、内定者はスキマ時間にeラーニングを行うなど、自分の都合に合わせて研修を受けられるのが大きなメリットです。
また、eラーニングで使用するLMSは、自社サーバーに構築するタイプと、ベンダーから提供されるクラウドサーバー上に構築するタイプがあります。どちらもセキュリティ管理が行き届いているため、情報漏洩などの心配はありません。
加えて、eラーニングではビジネススキルをはじめ、さまざまな研修が用意されていることが多いため、研修内容を最初から作成していく手間がはぶけます。
最後に、LMSの利便性についてです。LMSでは、学習管理システムという名前の通り、受講者一人ひとりの学習状況を把握することができます。学習が上手くいっていない内定者へのフォローアップも、LMSがあれば簡単に行えるでしょう。
eラーニングなら「etudes」
企業・内定者の両方にとって使いやすいeラーニングをお探しなら、「etudes」がおすすめです。
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まとめ
内定者研修には、入社前に会社の成り立ちや企業理念を知り、同期や先輩とコミュニケーションを図ることで入社に当たっての不安を軽減させる目的があります。また、実際の業務に当たる前に基本的なビジネススキルを身に付けさせることで、入社後は即戦力としての活躍が期待できます。
内定者研修を行うメリットとしては、研修を重ねることで入社後のイメージが持ちやすくなるため、内定辞退を防げるという点と、研修から一緒に受講することで内定者同士の絆を深められるという点が挙げられます。
内定前の時期に応じて適切な研修内容は異なりますが、実施方法としては主に対面、オンライン、eラーニングの3種類から選択する、あるいは組み合わせるとよいでしょう。内定者が全国にいる、まだ学校が忙しいなど、研修のために頻繁に集まってもらえないという場合にはeラーニングを利用して研修を行うのがおすすめです。
eラーニングは、受講者の好きな時間や場所で研修を受けられる上、企業側にとっても学習進捗などの管理がしやすいため、双方にとって負担が少ない方法です。eラーニングで内定者研修の実施をご検討であれば、ぜひetudesの導入をご検討ください。