人事評価研修とは?担当者が学ぶ内容や効果的な実施方法を詳しく紹介
人事評価は、社員の能力や実績を適切に把握・評価し、その結果を人材育成や処遇に活用する重要な取り組みです。
人事評価制度がある会社では、評価者向けの育成施策や研修を実施する必要があります。そこで有効なのが、公正かつ適切な評価スキルを身につける人事評価研修の実施です。本記事では、人事評価研修の目的や内容、方法を解説します。
昨今では働き方の多様化、研修実施の効率化のためにeラーニングを活用した研修への需要が高まっています。実際にeラーニング教材を企業でどのように活用して人材育成をしているのか、他社事例を知りたい方は「導入事例:住友ゴム工業株式会社 / 株式会社メガネトップ / 株式会社オカムラ / 他」で詳しくご紹介します。
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目次[非表示]
- 1.人事評価研修とは
- 1.1.人事評価研修の実施状況
- 2.人事評価研修の目的
- 2.1.人事評価に必要な知識を身につけるため
- 2.2.公平に評価するため
- 2.3.評価後の人材育成や人材配置に活かすため
- 3.人事評価研修で学ぶ内容
- 3.1.目標設定の方法
- 3.2.正しい人事評価の方法
- 3.3.フィードバックの方法
- 4.人事評価研修の対象者
- 5.人事評価研修を実施する方法
- 6.人事評価制度研修の効率化にはetudesの導入がおすすめ
- 6.1.人事評価者向けに役立つコンテンツが豊富
- 6.2.自社コンテンツのアップロードも可能
- 7.まとめ
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人事評価研修とは
人事評価研修とは、人事評価を担当する管理職や人事部門を対象に、人事評価制度への理解を深め、公正かつ適切な評価スキルを身につける研修です。
人事評価は、社員の働きぶりを適切に評価し、その結果を昇進・昇格や報酬に反映させる重要な仕組みです。しかし、評価者の主観や偏見が入り込んだり、評価基準が曖昧であったりすると、社員の納得感が得られず、モチベーションの低下や離職につながるリスクがあります。そのため、人事評価研修を通じて、評価者の評価スキルを向上させていきます。
人事評価研修の実施状況
2016年に産労総合研究所が公表した「評価制度の運用に関する調査」によると、人事評価者研修を実施している企業は、全体の約70%に上ることが明らかになりました。この結果から、多くの企業が人事評価の重要性を認識し、評価者の育成に力を入れていることがわかります。
出典:評価制度の運用に関する調査
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人事評価研修の目的
人事評価研修の目的は、下記の3つです。
- 人事評価に必要な知識を身につけるため
- 公平に評価するため
- 評価後の人材育成や人材配置に活かすため
人事評価に必要な知識を身につけるため
人事評価研修の目的の一つは、人事評価に必要な知識を身につけることです。
公平で納得性の高い人事評価をするためには、評価者が人事評価に関する十分な知識を持っていなければいけません。評価者として必要な知識を身につけることで、客観的な視点で評価できるようになります。
公平に評価するため
人事評価研修は、評価者の認知バイアスを防ぎ、公平な評価を実現するために重要です。
認知バイアスとは、意思決定の際に、直感や経験などに頼って非合理的な判断をしてしまう心理傾向のことです。
人事評価研修を受けていない評価者は、無意識のうちに認知バイアスが働き、評価に偏りが出てしまうことがあります。例えば、評価直前の成功や失敗に影響されて、本来の評価基準から外れた評価をしてしまったり、評価者との関係性から当たり障りのない無難な評価にしてしまったりすることがあります。
人事評価研修を行うことで、公平な評価を行うためのスキルを身につけ、公正かつ公平な人事評価が実現できるでしょう。
評価後の人材育成や人材配置に活かすため
人事評価研修は、人事評価後の人材育成や人材配置の際に非常に有効です。
人事評価は、単に社員の評価をして終わるのではなく、評価結果を社員の成長や適切な人員配置につなげる重要な制度です。
人事評価研修では、人事評価制度の仕組みを理解するだけではなく、被評価者の目標設定や指導、面談の方法などについても学びます。これにより、社員一人ひとりの強みや弱み、適性を把握し、適切な人材育成の施策や配置先を検討できます。
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人事評価研修で学ぶ内容
人事評価研修で学ぶ内容は、下記の通りです。
- 目標設定の方法
- 正しい人事評価の方法
- フィードバックの方法
目標設定の方法
人事評価研修では、目標設定の方法について詳しく学びます。
評価者は、被評価者の目標設定をサポートする役割を担っており、適切な目標設定が行われるよう、しっかりとしたスキルを身につけなければいけません。
具体的には、定量目標と定性目標のバランスを考えた目標設定の方法を学びます。定量目標だけでは、数字を追うあまり、本来の目的を見失ってしまう恐れがあります。一方、定性目標だけでは、目標の達成度合いが曖昧になりがちです。
そのため、定量目標と定性目標を適切に組み合わせ、バランスの取れた目標設定を行うことが重要です。評価者が適切な目標設定の方法を身につけることで、評価者と被評価者の双方が納得のいく目標設定が可能になります。
正しい人事評価の方法
人事評価研修では、評価の精度を高めるために、正しい人事評価の方法を学びます。担当者によって評価にバラつきがあると、社員の不信感の増加やモチベーションの低下につながるため、評価基準の統一が重要です。
人事評価は、主に下記3つの方法で行います。
評価の種類 |
評価内容 |
業績評価 |
評価期間内での業務成績を評価する |
能力評価 |
業務遂行に必要な能力がどの程度備わっているかを評価する |
情意評価 |
勤務態度の良し悪しや業務に対する意欲の高さなどを評価する |
一般的には、各評価を5段階で評価するケースが多いです。会社や部署ごとに重視する能力やスキルが異なるため、評価項目や評価基準は、組織の特性に合わせて設定する必要があります。
フィードバックの方法
人事評価研修では、正しいフィードバックの方法を学びます。
フィードバックは、単に評価結果を被評価者に伝えるだけではなく、なぜその評価になったのかを説明し、今後の期待点を明確に伝えなければいけません。
適切なフィードバックを行うために、下記のようなことを学びます。
項目 |
内容 |
|
・評価者の主観ではなく、被評価者の行動や業績について、具体的な例を挙げて説明 |
良い点と改善点の両方に触れる |
・良い点を褒めることでモチベーションを高める |
被評価者の意見に耳を傾ける |
・一方的な評価結果の伝達ではなく、被評価者の意見にも耳を傾ける |
建設的な提案を行う |
・改善点の指摘だけでなく、建設的な提案を行う |
評価結果を適切にフィードバックすることで、被評価者の納得感とモチベーションを高め、組織の生産性向上につなげられるでしょう。
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人事評価研修の対象者
人事評価研修の対象者は、主に下記の担当者と役職者です。
- 人事担当者
- 管理職
- 経営陣
人事担当者
人事担当者は、人事評価研修の重要な対象者の一人です。
人事評価制度の設計や運用に直接携わる立場にあるため、評価制度の目的や評価基準、評価方法などについて正確に理解していなければいけません。
人事担当者は、下記のような役割を担っています。
- 人事評価制度の設計と運用
- 評価結果の分析と活用
- 評価制度の見直しと改善
研修を通じて、人事評価制度に関する体系的な理解を深め、制度の適切な運用を実現していくことが求められます。
管理職
管理職への人事評価研修では、経験値によって研修内容を変えることがポイントです。
経験の浅い管理職向けの研修では、人事評価制度の基本的な理解を深めることに重点を置きます。具体的には、人事評価の目的や重要性、評価基準や評価項目の設定方法、評価の手順、フィードバックの方法などを体系的に学びます。
一方、経験豊富な管理職向けの研修では、より実践的な内容を盛り込むことが効果的です。例えば、実際の評価事例を用いて、評価の認識を擦り合わせるワークショップを行うことで、評価基準の統一や評価の精度向上を図れます。
また、パフォーマンス管理やタレントマネジメントなど、人事評価と関連する領域の知識を深めることもできるしょう。ただし、経験豊富な管理職であっても、ビジネス環境の変化に合わせて人事評価制度を見直し、最新の知識を身につける必要があります。
例えば、リモートワークの普及に伴い、在宅勤務者の評価方法やオンラインでのフィードバックスキルなどを学ぶ機会を設けることが重要です。
経営陣
経営陣も人事評価研修の重要な対象者です。
人事評価制度は、単に社員の評価を行うだけではなく、経営戦略の実現に向けて社員の行動を促す重要な仕組みです。経営陣が人事評価制度の目的や仕組みを正しく理解することで、自社の経営戦略に沿った評価制度の設計や運用が可能になります。
例えば、経営戦略で「新規事業の立ち上げ」を掲げている場合、人事評価制度においても「新規事業へのチャレンジ」を評価項目に組み込むことが考えられます。このように経営戦略と人事評価制度を連動させることで、社員の行動を経営目標の達成に向けて促せるでしょう。
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人事評価研修を実施する方法
人事評価研修を実施する方法は、下記の3つです。
- 集合研修
- オンライン研修
- eラーニング
集合研修
集合研修は、受講者が一堂に会して行われる研修方法です。
専門の講師による講義を通して、人事評価の基本的な知識や評価スキルを体系的に学べます。また、受講者同士でのグループディスカッションやグループワークを通じて、講義で得た知識をアウトプットできます。
評価事例をもとにしたロールプレイングを行うことで、評価場面を疑似体験し、評価スキルを磨けるでしょう。
さらに、集合研修は、受講者同士の交流を促進する効果もあります。人事評価の担当者同士が日頃の悩みや課題を共有し、解決策を話し合うことで、評価者としてのモチベーションや自信を高められるでしょう。
一方で、社員数が多い企業や多忙な管理職の場合は、研修日の調整が難しく、一堂に会することが難しい場合があります。
オンライン研修
オンライン研修は、ZoomなどのWeb会議システムを利用して行われる研修方法です。
場所の制約がなく、オフィスや自宅でも受講できるため、集合研修よりもスケジュールの柔軟性が高いです。基本的な流れは、専門の講師による講義を受け、その後、受講者同士でグループワークやグループディスカッションを通して知識を深めていきます。
オンライン研修にすることで、集合研修のような場所の制限がなくなります。仮に受講できなくても研修内容を録画しておけば、後から視聴することが可能です。しかし、オンライン研修では、インターネット環境がネックとなる場合があります。
通信環境が不安定だと、講義の音声や映像が途切れたり、コミュニケーションがスムーズにいかなかったりと、満足に受講できない可能性があります。そのため、オンライン研修を実施する際は、事前にインターネット環境を確認し、必要に応じて通信環境の整備が必要です。
オンライン研修については、下記の記事で詳しく解説しています。
『オンライン研修とは?メリット・デメリットから実施のポイントまで』
eラーニング
eラーニングは、インターネットを通じて動画などのコンテンツを視聴し、スキルを身につける学習方法です。
場所や時間の制限がなく、業務の合間に学習できるため、業務への影響を最小限に抑えられます。また、コンテンツ受講後にテストや演習問題があるeラーニングシステムを選べば、知識の定着度を把握できます。テストや演習問題があることで、受講者の理解度を正確に確認でき、必要に応じてフォローアップができるでしょう。
ただし、eラーニングは、集合研修やオンライン研修に比べると、アウトプットの部分が弱いという側面があります。知識のインプットはできても、実際の評価場面を想定した演習やロールプレイングなどを行う機会が少ないためです。
そこで、eラーニングで知識をインプットし、集合研修やオンライン研修でアウトプットするなど、ブレンディッドラーニングの一環として活用することがおすすめです。eラーニングで基礎的な知識を学んだ上で、集合研修やオンライン研修で実践的なスキルを磨くことで、効果的な人事評価研修が実現できるでしょう。
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人事評価制度研修の効率化にはetudesの導入がおすすめ
引用元:etudes公式サイト
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マネジメント・部下育成コンテンツは管理職向けの教材ですが、人事評価担当者でも活用できる内容になっています。
マネジメント・部下育成コンテンツについては、下記からご覧ください。
マネジメント・部下育成
自社コンテンツのアップロードも可能
etudesでは、自社のマニュアルや研修動画などのオリジナルコンテンツを無制限にアップロードできます。
これにより、集合研修やオンライン研修の内容を録画して、システムにアップロードすることが可能です。人事評価研修の対象者には、管理職や経営陣など多忙な立場の人が多く、全員が一堂に会して研修を受講することが難しい場合があります。
そのような場合でも、録画した映像をetudesにアップロードしておけば、後から動画を視聴し学習できます。また、同じ研修を繰り返し実施する必要がなくなるため、研修運営の工数削減にもつながるでしょう。
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まとめ
本記事では、人事評価研修の目的や内容、方法について解説しました。
人事評価研修は、評価者の評価スキル向上を目的とした研修です。人事評価研修は、人事担当や管理職、経営陣を対象に、人事評価の知識や公平な評価方法、評価結果の活用法を学びます。
人事評価研修は、集合研修やオンライン研修を中心に実施し、eラーニングを組み合わせることで効果的な研修が実現できます。人事評価研修を実施し、公平・公正な人事評価ができる人材を育成しましょう。