中小企業のデジタル化の6つの課題を徹底解説。デジタル化のメリット・進め方を紹介
近年、デジタル化の波は中小企業にも押し寄せており、ビジネスの競争力を保つためにはデジタル化の推進が不可欠となっています。しかし、大企業とは異なり、中小企業では特有の課題があります。一方で、デジタル化を推進することで、業績の向上や人材の定着や採用機会を増やすことができ、企業の成長につなげていくことができます。
本記事では、中小企業のデジタル化の課題、推進することで得られるメリット、デジタル化を進める方法を詳しくご紹介します。
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目次[非表示]
- 1.中小企業のデジタル化が進まない課題とは
- 1.1.デジタル化を推進するノウハウが不足している
- 1.2.デジタル化によって解決したい自社の課題が不明確
- 1.3.デジタル化の意義やメリットへの理解不足
- 1.4.デジタル化の費用対効果に確信がもてず投資できない
- 1.5.デジタル化の予算が限られている
- 1.6.デジタル化を推進できる人材が不足している
- 1.7.組織全体でのITスキル・リテラシー不足
- 2.デジタル化が中小企業にもたらすメリット
- 2.1.業務効率化の実現と生産性の向上
- 2.2.業績向上とビジネスを拡大の機会が増える
- 2.3.変化に対応し迅速な意思決定ができる
- 2.4.人材の定着や採用機会を増やすことができる
- 3.中小企業のデジタル化を進める方法
- 3.1.デジタル化における自社の課題・ビジョンを明確にする
- 3.2.デジタル化の計画やビジョンを組織に共有する
- 3.3.デジタル化を推進できる人材を育成・採用する
- 3.4.デジタル化に必要なシステムやツールを導入する
- 3.5.デジタル化を実現した後は効果を評価し改善する
- 4.中小企業の人材育成の効率化にはeラーニングシステムがおすすめ
- 5.低予算で人材育成をデジタル化するなら「etudes」にお任せください
- 6.まとめ
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中小企業のデジタル化が進まない課題とは
ここからは、中小企業のデジタル化が進まない課題についてご紹介します。
中小企業のデジタル化が進まない課題は、下記の通りです。
- デジタル化を推進するノウハウが不足している
- デジタル化によって解決したい自社の課題が不透明
- デジタル化の意義やメリットへの理解不足
- デジタル化の費用対効果に確信が持てず投資できない
- デジタル化の予算が限られている
- デジタル化を推進できる人材が不足している
- 組織全体でのITスキル・リテラシー不足
デジタル化を推進するノウハウが不足している
中小企業のデジタル化には、導入方法や運用ノウハウ、導入ツールへの深い理解が必要です。例えば、営業活動の効率化を図る顧客管理ツールの導入や、社内マニュアルをクラウド上で管理するツールなどが挙げられます。
しかし、多くの中小企業では、導入・運用していくためのノウハウが社内に十分でないことが大きな課題となっています。システムの導入には、適切な導入手順、新しい技術の選定とその技術を最大限に活用する方法、さらにはデジタル化によるリスク管理やトラブル対応など、多岐にわたる知識が求められます。しかし、これらの知識を有する人材が不足している現状が、中小企業のデジタル化が進まない原因となっています。
デジタル化によって解決したい自社の課題が不明確
中小企業がデジタル化を進める際に、一つ目の大きな課題としてデジタル化によって解決したい自社の課題が不明確なことが挙げられます。
具体的には、何をデジタル化するべきか、どの業務プロセスを改善すべきかが明確でないため、デジタル化の方向性を見失ってしまうことがあります。
結果的に、デジタル化の進行を妨げ、業績改善への道筋が見えなくなる原因となります。
対策としては、まず自社の業績や業務フローを詳細に分析し、問題点や改善点を洗い出すことが重要です。
以下の表に示すように、各業務の現状を整理し、デジタル化によってどのような効果が期待できるかを明らかにすることで、具体的な目標設定が可能となります。
業務プロセス |
現状の問題点 |
デジタル化による改善効果 |
営業活動 |
顧客管理が困難 |
CRMシステムの導入による顧客情報の一元化 |
生産管理 |
在庫管理が不適切 |
在庫管理システムの導入による在庫適正化 |
人事管理 |
人事評価が主観的 |
人事評価システムの導入による客観的評価 |
以上のように、自社の課題とデジタル化の目標を明確にすることで、中小企業のデジタル化はより効率的に進行することでしょう。
デジタル化の意義やメリットへの理解不足
中小企業がデジタル化を進めない一つの課題として、デジタル化の意義やメリットへの理解不足があります。
デジタル化は、業績向上や業務効率化、新たなビジネスモデルの構築などといった企業全体の変革を伴いますが、意義やメリットを理解しきれていない組織が多いです。
具体的には、下記のような理解不足が挙げられます。
課題 |
内容 |
業務プロセス |
デジタル化をした際に、何を、どのように変更するかイメージができていない |
システム・ツール |
どのツールやシステムを導入し活用していけばいいのかわからない |
データ活用 |
分析したデータをどのように分析・活用すればいいのかわからない |
デジタル化は単にツールやシステムの導入だけでなく、業務プロセスの見直しや新たなビジネスモデルの構築といった、企業全体の変革をもたらす要素を含むため意義と方法への理解を深めていくことが重要です。
デジタル化の費用対効果に確信がもてず投資できない
中小企業のデジタル化における最大の課題の一つが、デジタル化の費用対効果に確信が持てず投資できないという点です。デジタル化には、初期導入費用や継続的な運用費用がかかります。デジタル化による具体的な成果が見えてこないことから、投資に踏み切れない企業が多いです。
この問題を解決するためには、デジタル化の投資対効果を明確に理解することが必要です。具体的には、導入したシステムやツールがどの程度の業務効率化や生産性向上につながり、どれだけの経済的メリットをもたらすのかをしっかりと把握することが重要です。
また、導入後の運用や改善にかかるコストも考慮し、全体的なコストパフォーマンスを評価することも重要です。最初は高額な投資が必要だとしても、長期的に見て価値があると判断できれば、デジタル化への投資の意義を理解しやすくなるでしょう。
デジタル化の予算が限られている
中小企業におけるデジタル化の課題の一つに、デジタル化の予算が限られているという問題があります。新たなシステムやツールの導入には、ツールの導入費用、専門家の人件費、運用ノウハウの研修費用など一定のコストが必要となります。しかし、資本力や経済状況から、中小企業では大きな予算を確保することが難しいケースが多いです。そのため、予算と人的リソースを考慮しながら、できる範囲からデジタル化を進めることが重要です。
デジタル化を推進できる人材が不足している
中小企業では、デジタル化を推進するために必要な人材が不足しているという課題があります。これは、社内に専門的な知識を持つ人材がいないという事情だけでなく、デジタル化に取り組むための新たなスキルや知識を学ぶ機会が提供されていないことも原因として挙げられます。
デジタル化を成功させるためには、テクノロジーに対する理解と業務に活用するスキルを持った人材が不可欠です。しかし、限られた人的リソースのなかで新たなスキルを学ぶ時間を作ることが難しい場合が多いです。そのため、中小企業ではデジタル化を推進したくても、人材不足で推進できないという現状があります。
組織全体でのITスキル・リテラシー不足
中小企業のデジタル化における課題の一つに、組織全体でのITスキル・リテラシー不足が挙げられます。デジタル化が進む現代において、基本的なパソコン操作やデータ分析能力、クラウドサービスの利用知識などのITリテラシーは必須となっています。
しかし、中小企業では専門的なITスキルを持つ人材が少ない場合が多く、また教育体制が整っていないため、組織全体のITスキルが不足してしまうことがあります。この結果、新たなシステム導入やデジタルツールを導入したとしても、最大限活用できずデジタル化が進まないという課題が生じてしまいます。
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デジタル化が中小企業にもたらすメリット
ここからは、デジタル化が中小企業にもたらすメリットについてご紹介します。
デジタル化が中小企業にもたらすメリットは、下記の通りです。
- 業務効率化の実現と生産性の向上
- 業績向上とビジネスを拡大する機会が増える
- 変化に対応し迅速な意思決定ができる
- 人材の定着や採用機会を増やすことができる
業務効率化の実現と生産性の向上
中小企業がデジタル化を進めることで、業務効率化と生産性の向上が期待できます。
具体的には、すべての業務データをデジタル化することで、情報の共有・検索が容易になり、業務の速度とパフォーマンスが向上します。また、自動化ツールやAIの活用によって、繰り返し行う作業を自動化し、人間が行うべき本来の業務に集中できるようになります。
具体的には、以下のような効果が見込めます。
効果 |
具体的な改善内容 |
作業時間短縮 |
手作業でのデータ入力や確認作業を自動化することで、作業時間を大幅に短縮 |
エラー削減 |
機械による精密な作業により、人為的なミスを削減 |
スピードアップ |
データ検索や情報共有の簡易化により、業務スピードをアップ |
これらの改善により、業務効率化の実現と共に、生産性の向上が期待でき、結果的には企業全体の質的な成長につながります。
業績向上とビジネスを拡大の機会が増える
デジタル化が進むことで、中小企業には業績向上とビジネス拡大のチャンスが増えます。例えば、デジタルマーケティングの採用により、自社の商品やサービスの魅力をより多くの人に伝えることが可能になります。また、データ分析によって顧客のニーズを正確に把握し、それに応える新たなビジネスチャンスを引き寄せることができるようになります。
このように、デジタル化によって中小企業でも業績向上とビジネス拡大の機会が増えると言えます。
変化に対応し迅速な意思決定ができる
デジタル化が進むことで、社内リソースが少ない中小企業でも、事業環境の変化を早期に察知し、変化に適応することが可能となります。デジタル化によってデータが一元化され、必要な情報の取得と分析がスムーズに行えれば、情報が迅速かつ正確に収集・分析・共有することが可能です。
例えば、営業データ、製造データ、経理データなど、各部門の情報を一元管理することで、データに基づいた正確な意思決定が可能になります。これにより、企業はビジネスの現状や将来の予測を正確に把握し、それに基づいた適切な意思決定を行うことができます。
人材の定着や採用機会を増やすことができる
デジタル化による業務効率化によって社員の残業時間が削減され、ワークライフバランスが向上します。さらに、各業務のデジタル化は、リモートワークに必要な体制整備にもつながるため働きやすい職場環境を作ることが可能です。
リモートワークの導入は、地理的な制約から解放されるため、優秀な人材を場所を問わず採用できるチャンスが広がります。また、働きやすい環境は企業の魅力となり、人材獲得の機会も増えるでしょう。
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中小企業のデジタル化を進める方法
ここからは、中小企業のデジタル化を進める方法についてご紹介します。
中小企業のデジタル化を進める方法は、下記の通りです。
- デジタル化における自社の課題・ビジョンを明確にする
- デジタル化の計画やビジョンを組織に共有する
- デジタル化を推進できる人材を育成・採用する
- デジタル化に必要なシステムやツールを導入する
- デジタル化を実現した後は効果を評価し改善する
以上の手順を踏むことで、中小企業でも効果的にデジタル化を進めることが可能となります。
デジタル化における自社の課題・ビジョンを明確にする
中小企業がデジタル化を進めるためには、課題とビジョンを明確にすることが重要です。このステップにおいては、以下の要素を考えることが求められます。
ステップ |
詳細 |
解決したい自社の具体的な課題を洗い出す |
時間がかかっている業務やルーティン業務など、デジタル化によって効率化できる可能性がある業務を特定する |
自社のビジョンを明確にする |
デジタル化によって何を実現したいのか、自社のどのようなビジョンと一致しているのかを考える |
具体的な目標を設定する |
具体的な目標を設定する。目標達成のための具体的な数値やKPIを設定する |
現場の意見を取り入れる |
現場のスタッフから意見を集め、デジタル化の課題や目標設定に反映する。現場で直面している課題を最もよく知っている社員の意見やフィードバックは、デジタル化の方向性を定めるための貴重な情報源となる |
このように具体的な課題を洗い出し、デジタル化によるビジョンを明確にすることで、デジタル化の方向性が見えてきます。
デジタル化の計画やビジョンを組織に共有する
デジタル化の計画やビジョンを組織全体で共有することは、中小企業のデジタル化を進める上で重要なステップです。デジタル化のビジョンを明確に伝え、中長期的な展望や達成すればどのような改善が見込まれるのかなど具体的なビジョンを示すことで、一人ひとりがデジタル化の意義を理解できます。そうすることによって、社内のステークホルダー全員がデジタル化の目指す方向性を認識し取り組むことが可能となります。
デジタル化を推進できる人材を育成・採用する
中小企業がデジタル化を遂行する上で重要な要素の一つが、デジタル化を推進できる人材の育成・採用です。各部署に一人以上、デジタル化を推進できる人材がいることが理想的です。そのためには、デジタルスキルを持つ人材を配置できるように社内で育成していくことが必要です。その上で、既存社員の一人ひとりのITリテラシー向上をすることも重要です。
また、デジタル化を推進するために必要なスキルや経験を持つ人材の採用も進めていく必要があります。社内の人材育成には時間がかかるため、即戦力としてデジタル化を推進していける人材の採用が求められます。
デジタル化に必要なシステムやツールを導入する
デジタル化を進めるためには、適切なシステムやツールの導入が不可欠です。しかし、中小企業にとってはどのようなシステムを選べば良いのか、また、そのコストはどれくらいか等、不明確な部分が多いかと思います。
導入するべきシステムは、自社の課題や目標に合わせて選定し導入することが重要です。例えば、業務効率化を目指すならば、クラウド型の業務管理ツールや会計ソフト、コミュニケーションの円滑化を図りたいのであれば、オンライン会議ツールやチャットツールの導入が考えられます。
特に、中小企業では予算が限られていることが多いため、クラウドサービスを適用することで、低コストでデジタル化を進めることができます。
デジタル化を実現した後は効果を評価し改善する
デジタル化を実現した後には、その効果を評価し、改善することが重要です。
具体的には、導入前と導入後の業績指標を比較することで、デジタル化による効果を定量的に把握することができます。例えば、売上高、営業利益、業務効率などが挙げられます。
評価結果を元に、デジタル化の取り組みを改善していくことも必要です。
成功例を更なる成功へとつなげるための施策検討や、課題が明らかになった部分の改善策を立案・実行することが求められます。デジタル化は一度きりの施策ではなく、継続的な改善と進化が求められる取り組みであることが重要です。
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まとめ
本記事では、中小企業のデジタル化の課題、推進することで得られるメリット、デジタル化を進める方法を詳しくご紹介しました。
中小企業のデジタル化を推進するためには、自社の課題やビジョンを明確にし、組織全体に共有することが必要です。その上で、デジタル化を推進できる人材を育成・採用し、必要なシステムやツールを導入しましょう。
デジタル化の効果は定期的に評価・改善することで、更なる業績向上につながります。このようなデジタル化の道のりは難しく見えるかもしれませんが、着実に進めることで企業の持続的な成長につなげていくことができるでしょう。