中小企業の人材育成の現状とは?課題・人材育成を進めるポイント・事例をご紹介
中小企業における人材育成では施策の立案から実施、運営まで様々な課題がありますが、eラーニングシステムの活用で、少ない運営工数で人材育成施策を実施することができます。この記事では、多くの中小企業が直面している課題の整理と、人材育成を進めるステップ、eラーニングの効果的な活用方法について詳しく解説します。
実際に企業でどのように人材育成をしているのか、他社事例を知りたい方は「導入事例:住友ゴム工業株式会社 / 株式会社メガネトップ / 株式会社オカムラ / 他」で詳しくご紹介します。
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目次[非表示]
- 1.中小企業における人材育成の現状
- 2.中小企業における人材育成の課題
- 2.1.人材育成の予算が限られる
- 2.2.人材育成に関する専門知識の不足
- 2.3.組織文化の影響で人材育成が進みにくい
- 2.4.人材育成の優先順位が低い
- 2.5.人材育成の成果について明確な評価制度が整っていない
- 3.中小企業が人材育成を進めるポイント
- 3.1.どの組織階層から育成するか優先順位を明確にする
- 3.2.目的にあわせた育成計画・目標を設定
- 3.3.中期的な人材育成計画を策定する
- 3.4.人材育成に助成金・補助金を活用する
- 3.5.人材育成にeラーニングを導入し、効率化する
- 4.eラーニングを活用した人材育成事例
- 5.中小企業の人材育成なら「etudes」にお任せください
- 6.まとめ
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中小企業における人材育成の現状
中小企業では、人材育成の施策検討や実施において多くの課題があるというのが現状です。
2022年8月商工中金景況調査「中小企業の人材育成の状況について」によると、中小企業のうち、7割程度の企業は、新入社員や若手社員向けのOJT+社内研修・資格取得支援・外部講習などの複数の対策を行っています。
できる範囲で人材育成は実施しているものの、課題として下記の理由が上位に挙がっています。
- 人材育成に時間をかける余裕がない
- 体系だった育成プログラムの策定が難しい
- 担当者が確保できない
- 能力向上意欲を有する従業員が少ない
- 金銭負担
- 従業員が早々に退職してしまう
- 優先順位が低い
- 必要なスキルの予見
- 人材育成と企業価値向上のつながりが薄い
また、人材育成は現場任せにしている傾向が強く、計画的・組織的な人材育成体制が整っていないという状況が続いています。
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中小企業における人材育成の課題
ここからは、中小企業における人材育成の課題について解説します。
中小企業における人材育成の課題は、下記の5つです。
- 人材育成の予算が限られる
- 人材育成に必要な専門知識の不足
- 組織文化の影響で人材育成が進みにくい
- 人材育成の優先順位が低い
- 人材育成の成果について明確な評価制度が整っていない
人材育成の予算が限られる
中小企業が人材育成で抱えている課題として、予算が限られていることが挙げられます。
厚生労働省が発表した「経済社会と働き方の変化等について」によると、社員の人材育成に取り組む必要がないと回答した企業担当者の中で、「取り組む予算がない」という回答が24%もありました。とくに大手企業と比較して中小企業は、人材育成にかけられる予算が限られている場合が多いです。そのため、人材育成に必要な研修の手配やトレーニング環境の整備がしたくてもできないことが多いです。
人材育成に関する専門知識の不足
専門知識の不足も、中小企業の人材育成における課題です。
社員を教育するためには、人材育成に必要な施策を検討し実施していくスキルが必要です。しかし、今まで人材育成を満足に実施できなかった中小企業には、人材育成専門の担当者がいなかったり、人事部が教育・採用・労務等のさまざまな人事業務を兼任していたりすることが多く、人材育成の計画を設計し実施していくスキルやリソースが不足していることも少なくありません。企業研修を提供する専門のベンダーもありますが、外注する場合であっても一定の専門知識が必要となります。
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組織文化の影響で人材育成が進みにくい
中小企業の組織文化も、人材育成が進まない課題の1つと言えるのではないでしょうか。中小企業では、他に投資を優先する事項がある場合、経営者や意思決定者が積極的に人材育成について投資ができない場合も多く、そうした状態が恒常化すると組織全体として人材育成を進める組織文化が損なわれることもあるでしょう。スキルアップはしてほしいものの、組織的な支援が少なく、実際には個人の自律性や自己啓発に依存している場合もあります。また、人的リソースが少なく研修にかける工数を割けない場合は、コンプライアンス等の必要最低限の必須研修を実施することで手一杯になることもあります。
組織文化を変え人材育成を推進するためには、企業のトップがしっかり人材育成に取り組むという意志表示をおこなうことが重要です。そして管理職から各部門の全社員にまで浸透させていくことが必要です。
人材育成の優先順位が低い
中小企業は、社員一人あたりの業務量が多く、人材育成への優先順位が低い傾向があります。厚生労働省が発表した「経済社会と働き方の変化等について」によると、人材育成が満足にできていない企業担当者の声として「常に人手不足であり、人材育成に時間を割くことができない」「社員の定数を割っているため人材育成ができない」という意見が見られました。このような理由から、人材育成は後回しにされ優先順位が低くなっている傾向があります。常に人材不足の状態が続いていると、集合研修のように時間と場所を限定する人材育成は厳しいかもしれません。そういった場合は、eラーニングなどを活用して社員がどこでも学習できる環境を整えることがおすすめです。
人材育成の成果について明確な評価制度が整っていない
中小企業の人材育成において、明確な評価制度が整っていないことも課題の1つです。
中小企業では、社員のスキルの把握、スキルを保有している人数、足りていないスキルなどが体系的に把握できていない場合があります。そのため、効率的に必要な人材育成施策を実施できないだけではなく、実施した場合にも、明確な評価制度がない場合は、社員のモチベーションが保てない懸念があります。人材育成を進めるうえで評価制度を体系的に整え個々の社員のスキルを把握し、必要なスキルを身につけられる最適な人材育成を実施していくことが重要です。また、明確な評価制度を定めることで、人材育成の成果を評価につなげ、より高いモチベーションで社員にスキルアップに取り組んでもらうこともできるでしょう。
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中小企業が人材育成を進めるポイント
ここからは、中小企業が人材育成を進めるポイントをご紹介します。
中小企業が人材育成を進めるポイントは、下記の5つです。
- どの組織階層から育成するか優先順位を明確にする
- 目的にあわせた育成計画・目標を設定
- 中期的な人材育成計画を策定する
- 人材育成に助成金・補助金を活用する
- 人材育成にeラーニングを活用する
どの組織階層から育成するか優先順位を明確にする
中小企業の人材育成で重要なのは、人材育成施策を実施する組織階層や対象者の優先順位を明確にすることです。
優先順位を検討するポイントとして、社内での影響範囲が広い管理職などから実施していくこともおすすめです。管理職が研修などでマネジメントスキルやチームビルディングのスキルを身につければ、社内の各メンバーに良い影響をもたらすだけでなく、目指す目標として、管理職をロールモデルとして社内の人材育成をより活性化する効果も期待できます。を。また、中堅社員などについては、より業務に直結したスキルに関わる人材育成施策を実施するのもおすすめです。実践的な内容は業務改善や組織力の底上げにつながります。
新入社員教育は人材育成施策の中では一般的ですが、それ以外に人材育成を進めるにあたっては、自社で必要なスキルや役割を明確化した上で、どの対象者に向けた施策を実施するのか組織全体で進めることが重要です。
目的にあわせた育成計画・目標を設定
目的にあわせた育成計画・目標を設定することも、重要なポイントです。
階層別・職種別など身につけてほしいスキル・ゴールを明確にして、業務とのバランスを考えながら計画を立てることが重要です。
計画・目標を設定することで、下記のようなメリットがあります。
- 会社全体が育成の方向性を理解しやすくなる
- 重点領域にフォーカスして注力できる
- 目標があることで成果の評価やフィードバックがしやすい
明確な計画・目標を設定することで、組織の目標達成に向けて効果的に取り組むことができるようになります。
中期的な人材育成計画を策定する
人材育成は、短期的に結果がでるものではありません。そのため、年単位の中長期的な計画を策定しましょう。
中期的な目標を設定することで、下記のようなメリットがあります。
- 組織の長期的な成長戦略に沿った人材育成ができる
- 人材育成に必要なリソースをバランスよく割り当てられる
- 成長機会やキャリアパスが明確になる
- 会社へのエンゲージメントを高めることができる
- 市場の変化に応じて戦略を立て直すことができる
以上のように、通常業務への支障を最小限に抑え、市場の変化に対応できる中期的な計画で人材育成を進める必要があります。
人材育成に助成金・補助金を活用する
中小企業の人材育成で予算が課題となっている場合は、助成金・補助金の活用を検討することがおすすめです。
人材育成で活用できる代表的な助成金・補助金は、キャリアアップ助成金・人材開発支援助成金です。手続きを代行する専門のベンダーなどもあり、広く情報収集し、活用を検討すると良いでしょう。
キャリアアップ助成金は、処遇改善や非正規雇用の方を正社員化した企業に対して助成する制度です。
参考:キャリアアップ助成金のご案内
人材開発支援助成金は、従業員に対して専門的なスキルや知識を習得するための職業訓練等を実施した企業に対して、賃金の一部等を助成するものです。
参考:人材開発支援助成金
人材育成にeラーニングを導入し、効率化する
eラーニングを用いた学習環境を整えれば、社員はインターネット環境があればどこでも学習が可能で、スキマ時間を活用して学べるため、人手不足で業務に追われることが多い中小企業でもスキマ時間などを利用して効率的に学習できます。また、eラーニングのプラットフォームとなるLMS(eラーニングシステム)には、研修管理などが可能な機能もあり、人材育成全体や研修運営の工数を大幅に削減することも可能です。
中小企業における人材育成は全体をDX化することで大幅に管理者の負担が減り、より戦略的に人材育成を進めることができます。
eラーニングについては多くのクラウド型システムや受け放題のサービスがあるため、自社で開発するより大幅にコストを削減して導入することが可能です。初期費用無料のシステムもあり、低予算で教育環境が揃えられるだけでなく、限られた予算で、充実した人材育成が実施できます。クラウド型のシステムの場合は導入までの時間が短いことも特徴で、「すぐに人材育成を効率化したい」といった要望がある場合には最適です。
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eラーニングを活用した人材育成事例
ここからは、eラーニングを活用した人材育成事例をご紹介します。
今回ご紹介するのは、下記3業界や、実際の企業での活用事例です。
- 小売業界
- IT業界
- 不動産業界
- サービス業界
4つの事例は、eラーニングを活用して人材育成に成功しています。事例を参考に自社で活用できるポイントの参考にしましょう。
小売業界
小売業界のA社では、「人的資本」を強化するためeラーニングを活用しました。
A社では、一人ひとりのニーズに沿った学びを提供することが重要と考えていましたが、従来型の集合研修では効率が悪く自律型教育が確立ができないことが課題でした。
そこで、「受講者の主体性」と「企画側での管理」を用いて戦略的にeラーニングを活用していくことにしました。
eラーニングを活用した成果としては、下記の通りです。
- 社員が自律的に学習する風土の構築に成功した
- 受講状況を経営陣が把握できるようになった
- 上司から学習の意味を伝える場を設け意欲アップにつなげることができた
eラーニングを活用してもらうために、オリジナルの学習用パンフレットを作成するなどの取り組みにも力を入れた結果、社員の自律型教育の確立に成功しました。
IT業界
IT業界のB社では、社員全員が教育コンテンツを作成・配信し、学び合える環境構築のためeラーニングを活用しました。
B社では、もともと階層や職種に関係なく1on1ミーティングなどを通して学び合う文化がありました。そこで、社員全員が自分のノウハウ・ナレッジを共有できる環境を構築し学び合う文化をさらに広げたいと思いeラーニングを活用していくことにしました。
eラーニングを活用した成果としては、下記の通りです。
- 全員に管理者権限を設定しだれでもコンテンツの作成・掲載ができるようになった
- 用途ごとに管理者権限を付与し効率的な管理ができた
- 人事データと連携することでユーザー登録などの手間を省けた
eラーニングを活用することで、今まで以上にお互いが学び合える文化を醸成することができました。
また、スキルや階層によって受講するコースをフレキシブルに変えることができるため、効率的な学習が可能となりました。
不動産業界
不動産業界のC社では、資格の更新試験を運営しており完全オンラインで管理するためeラーニングを活用しました。
C社では、管理業務主任者の更新試験を運営しています。従来は、試験の申込⇒入金⇒受験の管理を全て紙で行っており手間がかかっていました。
そこで、eラーニングを活用し資格管理の完全オンライン化をしていくことにしました。
eラーニングを活用した成果としては、下記の通りです。
- 資格更新試験の完全オンライン化に成功
- 申込~受験までの一元管理に成功
- 受験管理の負担軽減
試験の管理をeラーニング上で完結できるため、受験者の利便性の向上に成功し、試験運営側も運営業務のコスト削減に成功しました。
サービス業界
サービス業界のB社は、コールセンター代行サービス事業を展開している企業です。パート・アルバイトへの指導コスト削減のため、eラーニングシステムを活用しました。
ボンズコミュニケーションでは、コールセンター業務に従事するオペレーターの教育に人一倍力を入れています。
従来は、管理者と呼ばれる教育担当者が新人の教育を行っていました。しかし、繫忙期には100名程度になるオペレーターの研修をアナログで実施することに限界がありました。
そこで、eラーニングシステムを活用し、入れ替わりの多いパートスタッフやアルバイト向けに繰り返し実施する研修を効率化していくことにしました。
eラーニングを活用した成果としては、下記の通りです。
- マニュアル等の指導をフェース・ツー・フェースからeラーニングへ移行
- 人数が増える繫忙期でも、簡単かつ迅速に情報共有が可能になった
- 出勤したらeラーニングを起動し業務連絡を確認することができるようになった
教育をeラーニングに移行したことで教育担当者の負担を軽減でき、教育内容の質を均一化することに成功しました。
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まとめ
中小企業は、社員の人材育成の必要性を感じていながらも様々な課題から十分な育成ができていない企業が多く、中小企業の人材育成は効率的に実施するためのポイントをおさえて進めていくことが重要です。中でも、予算やリソースに限りがある場合には、eラーニングを導入し、活用することがおすすめです。eラーニングシステムの「etudes」は企業向け人材育成の専門家が開発したeラーニングシステムと独自の教材で、人材育成を低コストかつ効果的に行うことができます。ぜひ「etudes」の導入をご検討ください。