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職種別スキルマップの項目例を紹介 テンプレート・活用するポイントは?

企業が社員の人材育成に取り組む上で、スキルマップは欠かせないツールです。スキルマップとは、各職種で求められるスキルを体系的に整理したものです。職種別にスキルマップを作成することで、より具体的な人材育成計画を立てられます。本記事では、職種別のスキルマップ項目例、テンプレート、活用するポイントを解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.職種別スキルマップの項目例
    1. 1.1.営業職
      1. 1.1.1.商品・サービス知識
      2. 1.1.2.提案スキル
      3. 1.1.3.交渉スキル
      4. 1.1.4.コミュニケーションスキル
    2. 1.2.事務職
      1. 1.2.1.文書作成・資料作成
      2. 1.2.2.コミュニケーションスキル
    3. 1.3.技術職
      1. 1.3.1.設計・開発
      2. 1.3.2.プロジェクト管理
      3. 1.3.3.品質管理
  2. 2.スキルマップの例・テンプレート
    1. 2.1.階層別コンピテンシーマップ
    2. 2.2.厚生労働省『職業能力評価シート』
    3. 2.3.独立行政法人『情報システムユーザースキル標準(UISS)』
  3. 3.スキルマップを有効活用するポイント
    1. 3.1.定量・定性要素のバランスを考慮する
    2. 3.2.個別に育成計画を策定する
    3. 3.3.定期的なフォローアップを実施する
    4. 3.4.eラーニング(LMS)を導入して効率的に学習を促す
  4. 4.スキルマップを活用した人材育成にはetudesがおすすめ
    1. 4.1.アルーコンピテンシーマップに沿ったeラーニング教材を網羅
    2. 4.2.ニーズの高い階層別・各種セットプランが豊富
  5. 5.まとめ


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職種別スキルマップの項目例

職種別スキルマップの項目例

スキルマップを作成する際は、該当する職種の業務内容を踏まえ、必要なスキルを洗い出すことが重要です。業種や職種によって重視するスキルは異なります。
そこで今回は、下記の一般的な三職種におけるスキルマップ項目例をご紹介します。

  • 営業職
  • 事務職
  • 技術職


営業職

営業職のスキルマップを作成する際には、商品・サービス知識、提案スキル、交渉スキル、コミュニケーションスキルの4つの能力が重要です。
これらのスキルをバランス良く高めていくことが、優秀な営業マンを育成する上で重要なポイントとなります。


商品・サービス知識

商品・サービス知識は、営業職に必須のスキルです。
自社の商品やサービスはもちろん、顧客のニーズや業界動向、競合製品の情報などを幅広く理解しておく必要があります。
例えば、商品の仕様や価格はカタログ等で確認できますが、それ以外にも以下のような知識が求められます。

  • 自社の強み・弱み
  • 顧客の業種や規模に応じた提案ポイント
  • 技術的な特長や機能
  • 実際の利用シーンでのメリット
  • サポート体制 ・競合との違い

このように、単なる製品知識だけでなく、営業を進める上でプラスαの知識を身につけておくことが重要です。


提案スキル

営業職のスキルマップに必要な項目の一つが、提案スキルです。
提案スキルとは、顧客のニーズを的確に捉え、それに応じた最適な商品・サービスを提示する能力のことを指します。

提案スキルには、下記の要素が含まれます。


スキル項目

説明

ヒアリングスキル

顧客の本音や潜在的なニーズを引き出す

課題発見・解決力

顧客の課題を発見し、解決策を提示する

プレゼンテーション力

わかりやすく魅力的に提案内容を伝える


提案スキルを磨くためには、ロールプレイングやモデルケース学習などが有効です。また、定期的にフィードバックを受け、提案の質を高めていくことも大切です。


交渉スキル

優れた交渉力は、顧客とWin-Winの関係を築くために欠かせません。そのため、営業職のスキルマップには、交渉スキルの項目が不可欠です。
交渉スキルでは、下記の能力が重要となってきます。

  • 傾聴力(相手の発言を丁寧に聞き、理解すること)
  • 説得力(自社の立場や提案の合理性を論理的に説明すること)
  • 調整力(最終的に双方が納得できる妥協点を見出すこと)

交渉の際には、相手の立場に立ち、お互いの利益を考えた建設的な対話が重要です。単に自社の利益のみを主張するのではなく、相手の事情や背景を踏まえた柔軟な姿勢が大切となります。


コミュニケーションスキル

営業職におけるコミュニケーションスキルは、顧客との信頼関係を構築し、商談を成功に導くための必須の能力です。
そのため、下記のコミュニケーションスキルが重要となります。

  • 明確で分かりやすい言葉遣いや話し方ができる
  • 相手の反応を見ながら適切に話を進められる
  • 相手の話に集中して耳を傾け、本当に伝えたいことを引き出せる
  • 言葉以外の手振りや表情、アイコンタクトなど、ボディランゲージを上手く使える

営業職では、コミュニケーションスキルが業務遂行の基盤となるため、スキルマップの項目に必ず組み込んでおきましょう。


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事務職

事務職のスキルマップでは、文書作成・資料作成、コミュニケーションスキル、業務知識の三つの項目が特に重要です。
これらの能力を身につけることで、生産性が向上し、組織に貢献できるでしょう。


文書作成・資料作成

文書作成・資料作成は、事務職において非常に重要なスキルです。
具体的には、Microsoft Office製品の高度な操作スキルと、データ入力の正確さ・速さが求められます。単にソフトウェアの機能を理解するだけでなく、実践を通じてOffice製品を高度に活用できるスキルが必要です。
また、作成した文書や資料が分かりやすく、見栄えが良いものでなければいけません。レイアウトを工夫し、適切な編集を重ねることで、質の高い成果物を生み出せます。


コミュニケーションスキル

事務職は、部署内外との調整や対応が多く、適切なコミュニケーションスキルが求められます。
具体的には、下記のような能力が必要です。

  • 報告・連絡・相談などを明確な言葉で的確に伝える力
  • 電話対応における丁寧な言葉遣いと正確に聞き取る力
  • 訪問客への笑顔と礼儀正しい対応力

事務職では、日々の業務において高いコミュニケーションスキルが求められます。そのため、事務職のスキルマップには、この項目が必須です。


技術職

技術職のスキルマップを作成する際は、設計・開発、プロジェクト管理、品質管理の大きく下記三つの項目が必要です。
さらに、組織の事業領域や開発プロセス、採用する技術スタッフなどを考慮し、必要なスキルを増減する必要があります。


設計・開発

技術職のスキルマップでは、設計・開発スキルに関する項目が重視されます。
例として、IT技術者に求められるシステム設計・開発スキルを、下記にご紹介します。


スキル項目

内容

要件定義

お客様のニーズを正しく捉え、システム要件を明確化する能力

基本設計

要件を満たすシステムの基本構造を設計する能力

詳細設計

基本設計に基づき、プログラムの詳細仕様を決定する能力

プログラミング

設計書に従い、適切な言語でプログラミングする能力


設計・開発スキルは、システムの品質や顧客満足度を左右するコアスキルのため、スキルマップに必要です。

IT以外の技術職も、上記の表を例に必要なスキル項目とその内容を明確にしてみましょう。


プロジェクト管理

プロジェクト管理は、技術職のスキルとして重要な能力の一つです。プロジェクト管理のスキルを身につけることで、開発の生産性と品質を高められます。
主なプロジェクト管理スキルには、下記があげられます。


スキル項目

内容

工程管理

開発の進捗状況を適切に把握し、計画を立てて業務を進めるスキル

リスク管理

プロジェクトにおけるリスクを事前に洗い出し、対策を講じるスキル

課題管理

プロジェクト遂行上の課題を発見し、適切に解決するスキル


プロジェクトの規模や種類に応じて重点を置くべきスキルは異なりますが、基本的には上記の項目を網羅的に習得することが望ましいでしょう。


品質管理

技術職のスキルマップにおいて、品質管理は非常に重要な項目です。
例として、ITシステムを開発する際には、要求された機能や性能を満たし、ユーザーの期待に応えられる品質を確保しなければいけません。そのためには、下記のような品質管理の知識とスキルが求められます。


スキル項目

内容

品質基準の理解

関連する品質規格や業界基準を理解し、遵守する

プロセス管理

開発・製造工程における品質管理プロセスを適切に運用する

不具合対応

不具合発生時の原因分析と対策立案を適切に行う


技術職のスキルマップに品質管理スキルを盛り込むことにより、要件を満たした高品質な製品・システムを提供できます。品質管理スキルを着実に身につけることで、顧客満足度の向上や企業のブランドの価値向上にも大きく貢献できるでしょう。


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スキルマップの例・テンプレート

ここでは、実際のスキルマップの例やテンプレートを解説します。
今回紹介するのは、下記の3つです。
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  • 階層別コンピテンシーマップ
  • 厚生労働省『職業能力評価シート』
  • 独立行政法人『情報システムユーザースキル標準(UISS)』


階層別コンピテンシーマップ

スキルマップの例・テンプレート 階層別コンピテンシーマップ

上記画像は、アルー株式会社のコンピテンシーマップに沿って作成された1から8までの階層別に必要なスキルを3つに分類したコンピテンシーマップです。コンピテンシーは、高いパフォーマンスを発揮する人材に共通する行動特性のことで、このマップでは、「ジブン」「コト」「ヒト」それぞれの領域で必要なスキルをまとめています。


厚生労働省『職業能力評価シート』

上記画像は、アルー株式会社のコンピテンシーマップに沿って作成された1から8までの階層別に必要なスキルを3つに分類したコンピテンシーマップです。コンピテンシーは、高いパフォーマンスを発揮する人材に共通する行動特性のことで、このマップでは、「ジブン」「コト」「ヒト」それぞれの領域で必要なスキルをまとめています。 厚生労働省『職業能力評価シート』


スキルマップに関連するテンプレートとして、厚生労働省が提供する『職業能力評価シート』があります。『職業能力評価シート」は、キャリアマップ作成に役立つテンプレートです。キャリアマップと密接に関係するスキルマップを作成することで、社員が目指すべき方向性と必要なスキルが明確になります。

『職業能力評価シート』は、下記URLからダウンロードできます。
キャリアマップ、職業能力評価シート及び導入・活用マニュアルのダウンロード
自社に合わせて編集・カスタマイズが可能なため、オリジナルのキャリアマップを作成する際の参考として活用できます。
具体的な活用方法としては、下記の通りです。

  • 目的の業種・職種のシートをダウンロード
  • シートに記載されている項目について検討し、自社に合わせて能力項目を追加・削除
  • 能力レベルの定義も、自社の人材育成方針に合わせて調整し使用

キャリアマップを作成し、質の高いスキルマップの作成に活かしましょう。
出典:キャリアマップ、職業能力評価シート及び導入・活用マニュアルのダウンロード|厚生労働省


独立行政法人『情報システムユーザースキル標準(UISS)』

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が策定した「情報システムユーザースキル標準(UISS)」は、IT人材用スキルマップ作成に役立つ資料です。
UISSには、IT人材用のスキルマップ作成に必要な情報が体系的にまとめられています。そのため、これからIT人材用のスキルマップ作成を検討している方にとって有益な資料となっています。出典:情報システムユーザースキル標準(UISS)と関連資料のダウンロード | デジタル人材の育成


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スキルマップを有効活用するポイント


スキルマップを有効活用するポイント

スキルマップを有効活用するポイントは、下記の四つです。

  • 定量・定性要素のバランスを考慮する
  • 個別に育成計画を策定する
  • 定期的なフォローアップを実施する
  • eラーニングを導入して効率的に学習を促す


定量・定性要素のバランスを考慮する

スキルマップを作成する際には、定量的な評価要素と定性的な評価要素のバランスを考慮することが重要です。
定量的な評価要素とは、売上や利益など数値で測ることができる業績や成果のことです。一方、定性的な評価要素とは、部下とのコミュニケーションスキルやリーダーシップなど、組織運営において重要でありながら数値化が難しい要素を指します。
スキルマップでは、定量・定性の評価項目をバランスよく設定し、各項目の重みづけを行います。
例えば、営業職であれば数値目標達成度合いなどの定量評価に重きを置きつつ、顧客対応力といった定性評価も加味するなど、職種に応じたバランスを検討します。
このように、定量・定性の両側面から社員を多角的に評価することで、組織の健全な発展につながるスキルマップが作成できるでしょう。


個別に育成計画を策定する

スキルマップの評価結果をもとに、不足しているスキルや能力を特定し、強化に向けた具体的な教育プログラムを策定します。
例えば、営業職で「交渉スキル」が不足している場合は、以下のような育成計画が考えられます。

  • 交渉スキル向上のための研修受講
  • ロールプレイングによる実践練習
  • 上司や先輩の営業に同行しOJTを実施
  • 交渉ケーススタディを用いた分析と討議

このように、社員一人ひとりの現状と目標を把握し、適切なカリキュラムを用意することが大切です。


定期的なフォローアップを実施する

スキルマップに基づいて個別の育成計画を策定しても、一過性のものに終わってしまっては目的を達成できません。社員一人ひとりの成長を確実なものとするためには、定期的にフォローアップを実施し、進捗状況を確認する必要があります。

具体的には、下記のようなアプローチが考えられます。

  • 半期ごと、または四半期ごとに、フィードバックセッションを設ける
  • 上司や人事部門と社員が一対一で面談し、育成計画の進捗を共有する
  • 習得状況や課題を確認し、必要に応じて計画を見直す
  • 次の目標やアクションプランを設定する

定期的な確認とフォローアップを実施することで、継続的な支援が可能となります。


eラーニング(LMS)を導入して効率的に学習を促す

スキルマップを効果的に活用するためには、eラーニング(LMS)の導入が有効です。
具体的な活用方法としては、社員一人ひとりのスキルマップを確認し、不足しているスキルについて、必要なeラーニングコンテンツを提供します。その後、社員の学習状況を定期的にフォローアップし、一定の成果が出た時点でスキルマップを更新していきます。
eラーニングを導入することで、社員は時間や場所を選ばず柔軟に学習できるようになり、効率的なスキルアップが可能となるでしょう。また、運営側にとっても、システム上で受講状況を確認でき、フォローアップに必要な情報の取得や管理が効率化できます。


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引用元:etudes公式サイト


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etudesのeラーニングコンテンツは、アルーコンピテンシーマップに沿って体系化されているため、社員一人ひとりの役割と求められるスキルに合わせた学習が可能です。自分のスキルアップに必要なコンテンツを選ぶことができ、効率的にスキルの習得ができます。


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まとめ

本記事では、職種別のスキルマップ項目例、テンプレート、活用するポイントをご紹介しました。
職種別スキルマップの活用は、社員一人ひとりの能力開発を体系的に行うために有効な手段です。項目例を参考にしながら、各職種の業務内容に合わせて、カスタマイズすることが重要になります。また、スキルマップを最大限に活かすためには、定量・定性の両面から評価項目を設定したり、eラーニングなどを導入し、効率的な学習を促進したりすることも大切です。
スキルマップを活用し、戦略的かつ効果的な人材育成を実施していきましょう。

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