検定試験や講習をオンライン化する方法|メリットや課題について
昨今のDX化やリスキリングなどの影響で今後より拡大することが想定されるオンライン検定試験や講習ですが、その実施方法について悩みがあるという方は少なくないのではないでしょうか。オンラインによる検定試験・講習には数多くのメリットがありますが、デメリットもあります。
本記事では、メリット・デメリットや、試験・講習をオンラインで行う方法などをご紹介します。また、運用に最適なLMSも併せてご紹介しているので、ぜひ導入を検討してみてください。
実際に企業でどのように人材育成をしているのか、他社事例を知りたい方は「導入事例:住友ゴム工業株式会社 / 株式会社メガネトップ / 株式会社オカムラ / 他」で詳しくご紹介します。
etudesでは「人材育成の運営工数を削減したい」「eラーニングで育成施策の成果を上げたい」企業様をご支援しています。人材育成にお困りの方はお気軽にご相談ください。
⇒ サービス紹介資料の無料ダウンロードはこちら
▼eラーニング教材を内製するなら
目次[非表示]
- 1.検定試験や講習のオンライン化が進んでいる背景
- 2.オンライン検定試験・講習のメリット
- 2.1.場所を問わずに受験できる
- 2.2.交通費や会場費がかからない
- 2.3.データの一元管理が容易
- 2.4.オンラインならではの出題形式が利用できる
- 2.5.受講者の人数制限がない
- 3.オンラインで検定試験・講習を行う方法
- 4.オンライン検定試験・講習のデメリットと対策方法
- 4.1.カンニング・替え玉受験の不正行為の危険性
- 4.2.試験問題が流出する危険性
- 4.3.サーバーや受講者の電波状況の問題
- 4.4.オンラインでは受講者の反応がわかりづらい
- 5.オンライン検定試験・講習の不正対策と課題解決法
- 5.1.試験開始時に本人確認を行う
- 5.2.Webカメラなどで監視する
- 5.3.コピペの禁止や複数の問題からランダム出題
- 5.4.事前テストや試験前に受験環境の周知をする
- 5.5.セキュリティ対策のされたツールを使用する
- 6.オンライン講習なら「etudes」をご利用ください
eラーニングシステムetudesが分かる資料セット(会社紹介・サービス概要・導入実績)を
ダウンロードする
検定試験や講習のオンライン化が進んでいる背景
リモートワークの普及による勤務形態の多様化や、労働力不足を起因とするリスキリングの影響で、オンラインで受講できる検定試験や講習のニーズは以前より高まっています。
また、昨今のデジタル化の潮流も相まって企業の人材育成や研修にも、オンラインで実施できるさまざまな内容の講習や資格試験が導入されています。
オンラインでの検定試験や講習の実施にはeラーニングシステム(LMS / 学習管理システム)などのプラットフォームの利用が一般的です。需要の拡大に伴い、専門の提供ベンダーがさまざまな機能のシステムを提供しています。
国家試験受験者の半数が移動を伴う試験に不満を持っている
全日本情報学習振興協会が調査した「オンライン受験システムに関する調査」によると、国家試験受験者の半数は会場での受験に不満があることが判明しています。
特に、自宅から試験会場が遠いことや、試験会場数が少ないという点は、会場受験への不満の理由として多く挙げられていました。また、できるだけ移動時間や移動距離を短くし、受験を手軽なものにしてほしいという声もあがっています。
こうした調査結果からも分かる通り、オンラインでの講習や資格試験の需要は高まっており、今後もこの傾向は続いていくと予想されます。
オンラインでの研修や講習を行っている企業は75%に
株式会社パーソル総合研究所が調査した「コロナ禍における研修のオンライン化に関する調査」では、実際にオンラインでの研修や講習を増やした企業は、2020年時点で全体の75.0%であるということが分かります。
特に、従業員数が2,000名以上の企業の83.5%がオンライン研修を増やしています。
従業員数が100名以上300名未満の中小企業であっても、オンライン研修を増やしたのは61.0%であり、半数以上がオンライン化しているということが分かるでしょう。
近年のDX化やIT革命の進展を考慮すると、現在はさらに多くの企業がオンライン研修・講習を取り入れていると予想されます。
▼ eラーニングや教育プラットフォームにお困りではございませんか?
初期費用0円・有効IDのみご請求で、繰り返し実施する研修の効率化ができる
⇒ サービス資料の無料ダウンロードはこちら
オンライン検定試験・講習のメリット
オンラインで行う検定試験や講習の主なメリットとしては、次の4つを挙げられます。
- 場所を問わずに受験できる
- 交通費や会場費がかからない
- データの一元管理が容易
- 受講者の人数制限がない
受講者にとっては交通費がかからない点や会場まで移動する必要がないという点が、試験や講習の主催者にとってはデータ管理が容易で会場費がかからないという点が大きなメリットです。
下記では、メリットについて具体的に解説します。
場所を問わずに受験できる
検定試験や講習の種別によっては、一定の受験・受講環境を要することはありますが、オンラインであれば基本的に自宅やワーキングスペースなど、場所を問わずに受験・受講が可能です。
慣れた環境のなかで、周りの受験者・受講者を気にする必要がないため、集中して取り組むことができるでしょう。また、会場へ移動する時間を考慮する必要もないため、受験者・受講者が遅刻してしまったり、到着が早すぎてしまったりするという心配も少なくなります。
交通費や会場費がかからない
受験者・受講者にとって交通費がかからないという点も大きなメリットの一つです。
地方在住者や離島在住者にとっては会場までの交通費はどうしても高額になってしまうため、オンラインという選択肢は非常に利便性の高いといえるのではないでしょうか。
また、主催者側にとっては会場費がかからないというメリットがあります。
会場を借りるための費用だけではなく、会場設営に必要な人件費や資材等の費用もかからないため、大幅なコスト削減につながるでしょう。
データの一元管理が容易
主催者側にとってのメリットとして、データを一括して管理しやすいということが挙げられます。
会場受験・受講であっても、オンラインサービスを使って管理しているという場合はありますが、受験者・受講者の出席状況や受験中・受講中の様子、成績や結果などは手入力で行うことが多いのではないでしょうか。しかし、オンラインであればすべてのデータを一元的に管理することができるため、入力の手間を省けるほか、データが雑然としてしまうことを防ぐことが可能です。
オンラインならではの出題形式が利用できる
オンラインの試験では、ペーパーテストでは実現しにくい形式で出題をすることができます。たとえば、一問一問に解答制限時間を設けたり、複数の問題から受験者ごとにランダムに出題するといったことが可能です。
そのほかにも、正答数に応じて難易度の変更や、試験時間を受験者ごとに変動することもできるでしょう。これらに加え、ペーパーテストと同様の出題をすることもできるため、オンライン試験では問題の幅を広げることが可能であるといえます。
受講者の人数制限がない
オンラインの検定試験や講習であれば、会場に入れる人数を考慮する必要はありません。
そのため、受験者・受講者の人数制限を設ける必要がなく、すべての希望者に講習や試験を提供することが可能です。万が一、人数が多すぎるという場合には接続制限を設けることがありますが、会場による受験・受講よりも圧倒的に多くの人数を同時に受験・受講させることができます。
また、受講や受験の機会を増やすことにもつながるといえるでしょう。
▼ eラーニングや教育プラットフォームにお困りではございませんか?
初期費用0円・有効IDのみご請求で、繰り返し実施する研修の効率化ができる
⇒ サービス資料の無料ダウンロードはこちら
オンラインで検定試験・講習を行う方法
オンラインで検定試験や講習を行うには、LMSの導入が必要になります。
LMSは、eラーニングのために使用されるという印象があるかもしれませんが、LMSの種類によってはテスト機能が充実しているものもあります。
たとえば、多機能型LMS「etudes」であれば、択一式や複数選択式、○×式等の選択問題や記述式の問題等、あらゆる出題形式のテストに対応が可能です。
そのほかにも、解答や結果は管理画面上やExcelファイルで一括して確認できるうえ、過去の受験・受講分もすべて確認できる機能も付属しています。
▼ eラーニングや教育プラットフォームにお困りではございませんか?
初期費用0円・有効IDのみご請求で、繰り返し実施する研修の効率化ができる
⇒ サービス資料の無料ダウンロードはこちら
オンライン検定試験・講習のデメリットと対策方法
オンラインでの試験や講習は多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。
主なデメリットとしては、以下の4つが挙げられます。
- カンニング・替え玉受験等の不正行為の危険性
- 試験問題が流出する危険性
- サーバーや受講者の電波状況の問題
- オンラインでは受講者の反応が分かりづらい
それぞれ、具体的に解説します。
カンニング・替え玉受験の不正行為の危険性
オンラインで試験を行う場合、会場受験のように試験監督者が不在であることが多いため、会場受験よりもカンニングが行われる可能性が高くなってしまいます。
対面型ではないため、本人確認を行ったとしても受験者の様子や風貌が分かりにくく、替え玉受験といった不正行為も起こり得ます。
試験問題が流出する危険性
オンラインでの試験では、受験者の所有するパソコンやタブレット端末を用いることがほとんどであるため、試験問題が流出する危険性が高くなってしまいます。
オンライン試験という性質上、どうしてもインターネットアクセスが必要になるため、受験者所有のパソコンやタブレット端末では、セキュリティ対策が不十分な場合があることも原因です。
また、受験者が故意的に試験問題を流出させやすい環境であることもあらかじめ注意を払っておく必要があります。
サーバーや受講者の電波状況の問題
オンライン試験・講習では、会場による受験・受講と比べて、受験・受講人数が多くなっています。一度に大人数の受験や講習を行うことができることは大きなメリットですが、大人数が受験・受講する影響でサーバーへの負荷がかかりすぎてしまう傾向があります。
また、受験者・受講者の電波状況によっては、試験や講習の公平性を欠いてしまうこともあるかもしれません。受験者・受講者によって回線速度が異なるため、進行に差が出てしまう場合があることも注意が必要です。
オンラインでは受講者の反応がわかりづらい
オンラインで講習を行う場合、受講者の反応がリアルタイムで分かりづらいという点にも留意すべきポイントです。会場での講習であれば、受講者の様子やレスポンスを即時に反映させることができますが、オンラインでは即時性に欠ける場合が多くなってしまいがちです。
特に、カメラやマイクをミュートにしているようなブラインド状態であれば、さらに様子は分かりにくくなってしまうでしょう。それに加えて、オンラインでは受講者が質問や意見の交換がしにくいというケースもあります。
▼ eラーニングや教育プラットフォームにお困りではございませんか?
初期費用0円・有効IDのみご請求で、繰り返し実施する研修の効率化ができる
⇒ サービス資料の無料ダウンロードはこちら
オンライン検定試験・講習の不正対策と課題解決法
オンライン検定試験・講習のデメリットを解消するためには、主に以下の対策が挙げられます。
- 試験確認時に本人確認を行う
- Webカメラ等で監視する
- コピペの禁止や複数の問題からランダム出題を行う
- 事前テストの実施や受験環境の周知に努める
- セキュリティ対策のされたツールを使用する
試験や講習の公平性を保つためにも、解決策のポイントを必ず押さえておきましょう。
試験開始時に本人確認を行う
受験者の様子が分かりにくいオンライン試験では、厳重な本人確認が必要不可欠です。
本人確認の方法としては、本人確認書類の提示や口頭確認、目視検査などが挙げられます。
また、近年ではeKYC(electronic Know Your Customer)と呼ばれるオンライン本人確認システムも導入されています。
eKYCの形式はさまざまですが、多くのeKYCはリアルタイムで身分証明書と受験者の顔を撮影し、画像認識技術と試験監督者による目視確認によって判定を行います。
Webカメラなどで監視する
オンライン検定試験では受験者の受験環境がさまざまですので、カンニングなどの不正行為があっても気付くことができません。
そのため、Webカメラの使用を義務付けることも場合によっては有効です。
また、オンライン講習であっても不正受講の防止や受講中の態度や反応の確認のためにWebカメラの使用を検討しても良いでしょう。
オンライン検定試験や講習のシステムにカメラ機能がない場合は、外部のWeb会議ツールを使用して状況を確認することができます。
コピペの禁止や複数の問題からランダム出題
オンライン試験の性質上、受講者のインターネット接続が必要であるため、ネット上での文面を流用する受験者も想定されます。オンライン検定試験においては、コピーペーストを禁止するツールやコピーペーストであるかどうかを判定するツールを使用することも検討しましょう。
また、オンラインならではの複数の問題からランダム出題することも、試験の公平性を削ぐ可能性を排除する方法として有効です。
事前テストや試験前に受験環境の周知をする
大人数の受験・受講になる見込みがある場合は、事前にサーバーダウンしないかどうかや、サーバーのシステム会社にテストを依頼して実際にサーバーにどれくらい負荷がかかるのか計測しておく必要があります。
また、受験者・受講者がどのブラウザやデバイスを使用するか、推奨回線速度はどれくらいかといった受験環境の周知を行っておくことも重要です。
小規模な試験や受講であったとしても、試験や講習の公平性を欠かないために最低限のテストやルールの周知は行っておきましょう。
セキュリティ対策のされたツールを使用する
受験者・受講者の所有するデバイスでは、セキュリティ対策が不十分な場合もあります。問題や試験結果、講習の内容が漏洩することを防ぐためにも、セキュリティ対策は充分に行っておきましょう。具体的には、セキュリティ対策を施したデバイスを受験者・受講者への貸与や、受験者・受講者にセキュリティ対策ツールの導入を義務付けるなどが考えられます。
▼ eラーニングや教育プラットフォームにお困りではございませんか?
初期費用0円・有効IDのみご請求で、繰り返し実施する研修の効率化ができる
⇒ サービス資料の無料ダウンロードはこちら
オンライン講習なら「etudes」をご利用ください
オンライン講習やオンラインでの検定試験は、需要が高まっているものの、不正や問題の流出などの課題もあります。オンライン講習や検定試験を行う際は、今回ご紹介した解決策を実施し、万全の状態で施策を進められるように準備しておきましょう。
「オンラインで講習や試験を行いたいけど、どのツールを使用するか迷う」という場合には、多機能型LMS「etudes」を提供しているアルー株式会社へご相談ください。
etudesでは、充実したテスト・アンケート機能機能はもちろんのこと、Microsoft Azureの高度なセキュリティシステムや、研修や講習の申込・履歴管理の一括管理などで、円滑なオンライン講習・試験をサポートします。
また、etudesはISMS認証を取得しており、セキュリティに関しても安心してご利用いただけます。さらに、直感的に使用できるシンプルなUI/UXとなっているため、デバイス操作が苦手という方でもマニュアルなしで使用できるところもポイントです。
検定試験や講習をオンライン化することを検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。