株式会社三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズ
導入事例

法改正や新しい国家資格の登場に、etudesを活用して迅速に対応

株式会社三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズ導入事例

株式会社三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズ

事業部名:人財開発事業部人財コンサルティンググループ企画開発担当
担当者名:マネージャー K.A様・同グループ開発推進 K.K様

業種:総合人材サービス
課題:社内システムのeラーニングとは別に、外部におけるeラーニングコンテンツの提供のために、社内とは別のシステム環境を構築したい
導入の背景
  • 派遣人材向けに社外向けのクラウド型のeラーニングを導入したい
導入の決め手
  • 導入費用が非常にリーズナブル
  • システムをただ納品するだけではなく、ビジネスパートナーとしてこれから一緒に未来に向けた可能性についてプランやアイデアをいろいろと提案してくれた
導入後の効果
  • 受講した方から『何回も繰り返し学べるので、試験を受ける際に、自分はしっかり勉強してきたという安心感を持って臨むことができた』という感想をもらった
  • 百貨店ならではのナレッジを組み込んだ独自のコンテンツを作り、提供できた
株式会社三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズ企業ロゴ

 三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズは、2009年に三越と伊勢丹それぞれの人材系会社が合併して誕生しました。グループ従業員の採用、教育、労務厚生業務に加え、小売業を中心に広く他社に人材派遣、人材紹介、さらに人事制度全体の構築や教育研修といった人事領域のトータルなコンサルティングサービスを提供されています。

 2017年に派遣人材教育のためのeラーニングプラットフォームとしてetudesを採用、さらに接客販売技能検定(国家資格)の対策コンテンツを開発し、etudesのシステム上での対策講座販売サービスを開始されました。

 今回はそれらを担当する人財開発事業部人財コンサルティンググループ企画開発担当マネージャーK.A様と、人財開発事業部開発推進K.K様にお話をお伺いしました。

派遣社員の教育ツールとしてetudesを導入

 人財開発事業部は、三越伊勢丹グループの従業員はもちろん、小売業に留まらず幅広い業種に属する企業に対し、日本で最大級の規模と伝統を誇る百貨店グループで培ったナレッジを活かして、人事領域のコンサルティングサービスや教育研修などを提供している。

 

 三越伊勢丹グループでは、社内システムとしてすでにeラーニングを構築・活用しているが、セキュリティポリシーにより社外からのアクセスが原則できないため、外部におけるeラーニングコンテンツの提供については、社内とは別のシステム環境を構築する必要があると考えていた。2015年9月30日に派遣法が改正され、キャリア形成のための教育訓練が義務付けられた。なかでもフルタイムで1年以上就業見込みの入職3年以内の対象者には、年間8時間以上の教育が必要になり、同社ではシステム導入に、2016年春から1年を費やした。

 

 人財開発事業部人財コンサルティンググループ企画開発担当マネージャーK.A様(以下、K.A様):

 集合研修を中心に実施していますが、集合研修だけでは限界があることも事実です。運営する側の負担もありますし、受講者の時間的な制約や手間もあります。そのためeラーニングを効果的に取り入れていきたいと以前から考えていました。その契機となったのが、派遣人材向けの教育です。

 派遣の登録者は全国にいます。集合研修は日程の調整なども含め大変です。遠方から会場に来てもらうのも負担になります。そこでどうしても社外向けのクラウド型のeラーニングを導入する必要が生じたのです。

 数多くの展示会やフェアなどに出かけ、情報収集し、さまざまなシステムについて調べた上で、自分たちがやりたいことにどれだけフィットするかを検討しました。早くからクラウド型がいいと思っていましたが、受講者目線と、コンテンツを作り込んでいく上で欠かせない作成者の目線、受講状況などを把握するための目線、さまざまな視点で検証をさせていただきました。

 受講生のIT環境は千差万別です。さまざまな環境でストレスなく受講できることや、ビジュアルの分かりやすさ、ExcelやWordと同じ感覚で手軽に問題を更新したり、動画をアップロードできるか、組織管理、履歴管理やフィードバック、分析などの機能項目を分類整理しました。

 さまざまなサービスを検討させていただき時間を掛けて情報収集し、お話を伺い、サンプル画面を拝見し、操作環境も実際に体験させていただいた上で、私たちがやりたいことが実現できるかどうかを確認させていただきました。

ビジネスパートナーとして一緒に作り上げていこうという提案が魅力

最終的な判断は、総合的に評価した上で決定したが、特に提案にビジネスパートナーとしての目線があったことが決め手となった。

 

人財開発事業部開発推進K.K様(以下、K.K様):

 etudesは導入費用が非常にリーズナブルなため、試験的に導入させていただく気持ちでお願いできるのがありがたいと感じました。

 提案いただいた営業の方々の存在もとても大きかったです。私は百貨店出身ということもあるかもしれませんが、お客様はもちろん、一緒にお仕事をさせていただく方との関わり合いを大切にしたいという気持ちが強いのですが、私たちがやりたいことに対して真摯にご対応いただきました。

 また、それだけではなく、協働プランとして新しい取組などを積極的にご提案いただきました。システムをただ納品するというのではなく、ビジネスパートナーとしてこれから一緒に未来に向けた可能性についてプランやアイデアをいろいろとご提案していただけたことと、そこから生まれる信頼関係はある意味コスト以上に重要だと感じました。導入して終わりではなく、そこをスタートにして、お互いの強みを持ち寄って、一緒に育てていくという姿勢を示していただけました。

 

 現在はビジネスマナー教育にetudesを活用しているとのこと。全国の派遣人材がそれぞれの端末で、好きな時間に好きな場所で学習するシステムとして活躍中だ。

 

K.K様:

 ビジネスマナー教育をeラーニングで提供するという会社は数多くあります。しかし、私たちには百貨店ならではのこれまで培ってきたナレッジがありますから、外部にあるコンテンツを探しても、しきたりやこだわりなどなかなか自分たちが満足できるレベルまで届いたものがありませんでした。

 そこで自分たちで作り込んで、それをアニメーションで制作していただきました。実際にビジネスマナー研修のセミナー講師を中心にプロジェクトチームを立ち上げ、皆で議論しながら組み立てましたので、とても良いものができたと思っています。今後、このコンテンツは社内外を含めてご提供していきたいと思っています。

国家資格の筆記試験に向けて、etudesで対策講座を開設

 次に、国家資格のコンテンツ開発、サービス提供について伺った。

K.K様:

 昨年の10月に『接客販売技能検定』という小売業開初の国家資格が誕生しました。これまでは百貨店従事者を対象に百貨店プロセールス資格として実施していたものがベースとなっていますが、一般の小売業の方を含めてどなたでも受けられるものとなったのです。

 そこで、プロセールス資格のノウハウのある弊社が、この資格受験のための対策講座を提供することになりました。D2C(当時)の皆様のお力をお借りし、etudesを活用して『接客販売技能検定 学科試験対策講座』を立ち上げることができました。

 『接客販売技能検定』は学科試験と実技試験があります。実技試験対策としてはロールプレイングが必要なため、現在は集合研修で実施しています。受講者は全国に散らばっていますので、集合研修への参加が容易ではありません。そこで将来的にはeラーニングを活用できればと考えています。

 『接客販売技能検定 学科試験対策講座』は、eラーニング上のテキストで学習し、各章ごとの練習問題をetudes上で解いてもらう(冊子テキストは別途販売)。そして最後に総合確認テストをするという構成。このテストは、実際の試験と同じ問題数で試験時間内に解いてもらうようになっている。クラウド型eラーニングなので、好きな時に何度でも行うことができる。

 スマートフォンやタブレットでも学習可能なため、テキストを持ち歩かずにいつでもどこでも学べます。実際に、一度受講した方からは、「何回も繰り返し学べるので、試験を受ける際に、自分はしっかり勉強してきたという安心感を持って臨むことができた」という感想もいただいています。

集合研修とeラーニング・LMSとの融合は必然の流れ

K.A様:

 集合研修と組み合わせて、もっと積極的にeラーニングを実施していきたいと考えています。そうすることによって、より効果的、効率的な学びが生まれると思います。反転学習効果です。

 事前学習をeラーニングで行うことにより、集合研修の場はインプットではなく、むしろアウトプットの場にする。ディスカッションや発表の機会を増やすことができます。さらに、受講後はeラーニングで復習をする。そうすることで学習の定着率も高められます。アウトプットや共有の場を増やすことにより、意識改革や行動変容も期待できると考えています。

 また、人材不足は業界を限ったことではありません。そうなると、研修に現場から人を送り込むことがどんどん難しくなります。実際、可能であればeラーニングへの切り替えを推進したいという声も強くなってきています。

 

 スマートフォンなどを使って全国どこでもいつでも学ぶことができるeラーニングへのシフトは、時代の必然であるということがわかる。また集合教育の補完としての機能もあり、今後はより広い領域でクラウド型のeラーニングサービス(LMS)が重要視されていきそうだ。

 

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